コーヒーの明日に向けて
今、世界中でさまざまな問題をもたらしている気候変動。その現象は、コーヒー生産に対しても影響を及ぼし始めています。
このままのペースで気温上昇が続くと、2050年にはアラビカ種の栽培適地が50%にまで減少することが予想されているばかりではなく、農業従事者の減少、後継者不足など、コーヒー生産は今、さまざまな問題を抱えています。コーヒー生産者の生活を守るために、さまざまなアプローチをしていくことが重要です。
参考:コーヒーの2050年問題
コーヒー生産者が安定的にコーヒー栽培を続けられるためのアプローチのひとつとして、「気候変動などの環境変化に耐えうる品種」を見つけ、生産国や地域の多様性を維持するための取り組みが考えられます。
キーコーヒーは、2016年4月より国際的な研究機関である、ワールド・コーヒー・リサーチ(World Coffee Research、以下WCR)と協業し、インドネシアにある直営「パダマラン農園」で
IMLVT試験(品種栽培試験)に取り組んできました。2021年で4年目となるこの取り組みでは、WCRが指定した、世界で栽培されているあらゆる品種を、各地で同時栽培する試験を実施。各品種の耐病性、生産性、品質などを調査することで優良品種の発掘に取り組んでいます。
この取り組みにより、「耐病性」「生産性」に加え、「高い香味レベル」を兼ね備えた品種を発掘し、それぞれの地域に適した、優良で正統な品質の苗を世界中に届けることが可能となれば、多様性が確保されたコーヒーの未来を実現できると考えています。
今回は、そのようなコーヒーの未来の実現に向け、今後も生産者が安定的にコーヒー栽培を続けていくための一助となると期待をされているアラビカ種の新品種「スターマヤ」をご紹介いたします。