コーヒーの2050年問題

世界中で多くの人に親しまれているコーヒーですが、今、ある問題に直面しています。
それは、地球温暖化の問題。農作物であるコーヒーは、環境の変化の影響を受けやすいのです。
地球温暖化の問題は、単に温度の上昇だけではなく、湿度の上昇や降雨量の減少など、さまざまな変化を引き起こします。
こうした気候変動は、コーヒー栽培にも影響を及ぼします。
気温や湿度の上昇により、さび病というコーヒーにとってもっとも深刻な病気が発生しやすくなり、収穫量の減少や、品質低下を招きます。被害が拡大すれば、コーヒー生産から撤退する生産者も出てくるかもしれません。
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今後更に地球温暖化による気候変動が進めば、コーヒー栽培に適した土地が大幅に減ることも予想されています。
【図2】は、ブラジルのコーヒー生産地における気候変動のパターンを色分けして示したもので、色の付いたエリアがコーヒー栽培が可能な地域です。現在と2050年の地図を比べると、「気温の上昇」のほか「湿度の上昇」や「降雨量の減少」などさまざまな変化が起こることが表れています。 しかも、このような現象はブラジルだけにとどまらず、中南米、アフリカなど世界中で起きると予想されており、このまま影響を受け続ければ2050年にはアラビカ種のコーヒー栽培に適した土地は、1950年~2000年の平均値と比較し半減すると報告されているのです。これが「コーヒーの2050年問題」です。

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