KEYTIMES

2023.12.01

ひとりコーヒー時間を楽しむ本・アート

読書を楽しんだり、絵画を眺めたり描いたりといった贅沢な時間。傍らにコーヒーがあれば、いっそう奥深いものになりそうです。今回はひとりコーヒー時間と相性抜群な本やアートのお話です。

コーヒー×読書のステキな関係

コーヒーの香りにはリラックス効果があり、コーヒーに含まれるカフェインは集中力をアップしてくれます。読書に没頭したいひとり時間に、コーヒーはぴったりな飲み物。2つの相性の良さを表すように、コーヒーや喫茶店をモチーフにした小説もたくさんあります。おすすめの4冊を紹介しましょう。

●コーヒーが冷めないうちに(川口俊和著) 喫茶店「フニクリフニクラ」の特定の席に座ると、カップのコーヒーが冷めるまでの間、過去に戻れるという噂がある。タイムトリップのためには面倒なルールがいくつもあるが、今日も客が次々と訪れて……。喫茶店やコーヒーの繊細な描写が魅力的な短編集。

●リバース(湊かなえ著) サラリーマン深瀬和久の唯一の趣味はコーヒー。自宅近くの「クローバー・コーヒー」で女性と出会ったことをきっかけに日常が華やぎ始めるが、彼女のもとに「深瀬は人殺しだ」という告発文が届く。蜂蜜入りのコーヒーがカギとなるミステリ小説。

●珈琲屋の人々(池永陽著) 殺人の前科がある宗田行介は、下町の商店街のレトロな喫茶店「珈琲屋」のマスター。行介が心を込めていれるコーヒーに集う登場人物たちの人間ドラマが、連作短編の形式でつづられる。続編「珈琲屋の人々」シリーズも人気。

●ロング・グッドバイ(レイモンド・チャンドラー著/村上春樹訳) 村上春樹が新訳を手がけたハードボイルド小説。孤独な私立探偵フィリップ・マーロウの美学を象徴するアイテムとしてコーヒーが登場する。事件の真相に迫るストーリー展開と共に、主人公がコーヒーをいれる様子も丁寧に描写。


コーヒーを愛した作家たち

著名な作品を残した作家の中には、多くのコーヒー愛好家がいます。例えば『老人と海』でノーベル文学賞に輝いたヘミングウェイ。イタリアやフランスにお気に入りのカフェがあり、中でもトリノ滞在中には老舗カフェ「Bicerin(ビチェリン)」に通って、店名を冠したビチェリン※を愛飲したそうです。
また、文芸春秋を創刊した菊池寛が芥川龍之介との打ち合わせで、銀座のコーヒー専門店「カフェー・パウリスタ」をしばしば利用したことも有名。同店は文芸雑誌「三田文学」に関わった面々(永井荷風、森鴎外、谷崎潤一郎など)のたまり場にもなっていたそうです。文豪たちはかつて、コーヒーを飲みながらどんな熱い文学談義を交わしたのでしょう?

※ピエモンテ語で「小さなグラス」の意味し、ここではエスプレッソとホット・チョコレートを混ぜた飲み物を指す。


クリエイティブな時間にはコーヒーを

小説家はもちろん、画家や音楽家などのアーティストに古くから愛されてきたコーヒー。コーヒーそのものに頭をスッキリさせて創造力を高めてくれるパワーがあること、文化人・知識人がカフェに集って刺激を与えあったことなどからも、芸術家に欠かせないアイテムだったことがわかります。
現代に生きる私たちも、例えば絵を描いたり、文章をつづったりというクリエイティブなひとときにコーヒーを取り入れてみましょう。創作意欲がぐんと高まるかもしれませんよ。

コーヒーで新しいアートを創出?!

多くの美術館には、鑑賞後にコーヒーで一息つけるカフェが併設されています。絵画作品を店内の壁に飾る、ギャラリーのような喫茶店もよく見かけますよね。コーヒー×アートの関係性はとても密接で、この上なく好フィーリングなもののようです。
また最近では、絵の具代わりにコーヒーで水彩画を描いたり、画材にインスタントコーヒーとスプーンを使ったり、ドリップ後のコーヒー粕を日本画の素材に用いたりと、コーヒーを利用した新しい芸術作品も生まれています。身近なところでは、カフェなどで頼めるラテアートもコーヒーを使った芸術の一つ。コツをつかめば初心者でも挑戦できそうです。

KEY COFFEE公式サイトでは、かわいい3Dラテアートの作り方を紹介しています。ご家庭でも簡単に作れるのでチャレンジしてみませんか?

ラテアートの作り方はこちら
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