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主婦がキッチンカーで起業するには?メリットや開業時のポイントを解説!

開業方法・準備編集部オススメまとめ

主婦が起業するおすすめの方法として、キッチンカーによる飲食店の開業が挙げられます。キッチンカーの開業がなぜ主婦におすすめできるのか、キッチンカーで何が出来るのか、開業までの大まかな流れなどを把握することで、より現実的な方向で検討することが可能となるでしょう。

この記事では、キッチンカーでできることや主婦におすすめできる理由のほか、開業時に押さえておきたいポイントについてわかりやすく解説しています。

「起業して働きたい」「時間を有効活用したい」といった希望を実現する際の参考としてぜひお役立てください。

キッチンカーでできること

キッチンカーとはどんな車なのか、キッチンカーでどんなことができるのかについて解説します。

そもそもキッチンカーとは

キッチンカーとは、車内で簡単な調理や盛り付けなどができるようカスタマイズされた車両のことです。

フードやドリンクの製作と提供が車の中で行えるため、店舗を構えずに飲食店を営業することが可能です。キッチンカーにはさまざまな種類があり、本格的な調理スペースを備えた大型のトラックもあれば、運搬用の軽車両をカスタマイズした簡易なキッチンカーもあります。

空き地などを利用した飲食店の営業

自由に利用できる空き地や庭などがある場合、キッチンカーを停めてフードの提供を行うことが可能です。

一から店舗を建築するよりも価格が抑えられるうえ、思い立ってから開業するまでのスピードも早いため、試験的に飲食店を営業したい場合にもおすすめです。

移動販売による飲食店の営業

キッチンカーにできて店舗の飲食店にできないことの1つとして、移動販売が挙げられます。キッチンカーなら、出店を募集しているイベントへエントリーするなど、集客が見込まれる場所へ自ら移動して販売を行うことが可能です。

営業場所を探す必要があること、移動先までの交通費がかかること、仕込み場所のスペースが限られるといったデメリットもありますが、販売する場所によってメニューを変えることも可能なため、ニーズに合わせて商品を準備することもできます。

キッチンカーによる開業が主婦におすすめな理由

次に、キッチンカーによる開業が主婦におすすめな理由をご紹介しましょう。

店舗を構えるよりも費用を抑えやすい

キッチンカーで飲食店を開業した場合、店舗となる物件を建築するより初期費用が安いのはもちろん、物件を賃貸する場合でも、キッチンカーの方が初期費用やランニングコストを低く抑えることが可能です。

一般的に、店舗を取得して飲食店を開業する場合、少なくとも1,000万円は準備するようすすめられるケースも少なくありません。

キッチンカーの場合も選ぶ車種や扱うメニュー、開業時に所有する台数や規模によっても異なりますが、1台の軽車両のみで簡易にスタートする場合なら、数百万円程度で開業することも可能です。

「起業に興味はあるけど、できるだけ出費は抑えたい」「家族優先で、最初は小さな規模から始めたい」といった希望を持つ主婦の方にとって、キッチンカーでの開業はフィットしやすいでしょう。

営業時間や日程が調整しやすい

キッチンカーの営業は、空き地の利用やイベント時出店など、不定期営業のスタイルを取っている店舗も少なくありません。家賃や水光熱といった固定費が少ないため「週に3日だけ」「ランチタイムのみ営業」「イベント出店のみ」「春と秋だけの営業」など、営業日や時間を自由に決めて営業することも可能です。

自宅近くにキッチンカーを駐車できる空き地や庭があれば、通勤や移動にかかる時間も短く済むため、より起業のハードルが下がる点もメリットといえるでしょう。

日々の生活の中で身についたセンスを活かしやすい

キッチンカーによる販売では、自宅や周辺の地域で収穫できる食材を使った和食弁当や季節の果物を取り入れたクレープ、無農薬野菜のスムージーなど、地域の魅力や家庭的な味わいの提供にニーズがあるケースも多いものです。

日常生活の中で得た経験やセンスを活かし、細やかで温かみのあるメニュー開発が主力にできる点も、主婦の方にキッチンカーの開業がおすすめな理由の1つとなっています。

このほかにも「様子を見ながら、少しずつ規模を広げたい」「最終的に店舗を構える際のステップとして活用したい」「長期間続けられるかわからないため、店じまいする際にも費用が抑えられる形で開業したい」といった要望も、店舗を構えるよりキッチンカーの方が実現しやすいでしょう。

キッチンカーで開業する際に押さえたいポイント6つ

キッチンカーで開業する際に押さえておくべきポイントを6つ解説します。

コンセプトを明確にする

キッチンカーに限らず、新たに事業を始める際には、ビジネスのコンセプトを明確にすることがとても重要となります。

キッチンカーの強みは何か、他のキッチンカーにはない魅力はどんな点にあるのか、将来の夢や今後の展望などをしっかりとまとめることで、キッチンカー選びから営業時間、提供するメニューや価格設定にまで反映させることができるため、サービス提供や宣伝時にブレが出にくくなります。

また、出店する地域のニーズにフィットするコンセプトとなっているかどうかも、成功へのカギとなります。遠方へ出店する場合はその土地でのニーズがあるか、近隣で出店する場合は周辺住民からの理解を得ているか、観光客からのニーズがどの程度ありそうか、といった点も考慮しながらコンセプトを考えていくとよいでしょう。

初期費用はできるだけ抑える

キッチンカーは店舗を取得するよりも初期費用を抑えやすいとはいえ、コストカットを意識しないと余計な出費が出てしまいやすく、予算オーバーとなるケースも少なくないものです。

高級車や新車ではなく中古や軽車両にしてみる、DIYを活用するなど、初期費用を抑える努力は忘れないようにしましょう。資金に余裕ができれば、運転資金として活用することもできます。経営が不安定で軌道に乗らない間も、固定費と生活費を賄えるだけの運転資金を数ヵ月分は準備しておくようにしましょう。

営業許可に関する法令を確認する

2021年6月の法改正により、現在キッチンカーはすべて飲食店の営業許可申請が必要となっています(2024年5月時点)。

営業許可は販売する場所すべてで申請が必要となるため、許可証を取得済の保健所の管轄外で開催されるイベントへ出店する際には、新たに開催地を管轄する保健所へ飲食店の営業許可申請を提出しなければなりません。日本全国の地域で営業許可証を取得するのは手間も費用もかかるため、あまり現実的とはいえません。特別な理由がなければ、もっとも多く営業すると予想される地域または自宅を管轄する保健所と、最寄りの大きな都市の2つに絞って申請するのがよいでしょう。

2021年の法改正に伴い、キッチンカーの設備基準は全国統一されましたが、仕込み場所の確保の有無など、まだ地方自治体によって見解が異なるケースもあるようです。

将来的に細かなルールが改正される可能性もあるため、本格的に開業を検討する段階で不明な点があれば、早めに管轄の保健所へ確認することが大切です。

必要な資格を取得する

キッチンカーの場合も店舗の場合も、飲食を提供する場合は「食品衛生責任者」の資格が必要です。

食品衛生責任者の資格取得は難しくなく、各都道府県が主催する講習を受講することで取得が可能です。また、調理師や栄養士など、受講が免除される資格を持っていれば、講習を受けなくても申請することができます。

食品衛生責任者の資格は、パン屋やケーキ屋、菓子製造の営業許可申請の際にも必要となります。資格の有効期限も特にないため、キッチンカーや飲食店の開業を検討しているなら、早めに取得しておくのがおすすめです。

キッチンカーを開業する際の大まかな流れ

キッチンカーを開業する際の大まかな流れは以下のようになります。

コンセプト決め

「車両選定」キッチンカーにする車両を選ぶ

「保健所へ事前相談」管轄の保健所へ出向き、事前相談をする

「設備工事」車両の設備工事が必要な場合は、業者選定や見積もりを行う

「備品購入」看板やのぼり、厨房で使う器具、提供するカップなどの備品や消耗品の購入

「届出」営業許可申請、立会い検査日程の調整など

「立会い検査」保健所の担当者の訪問を受け、要件について問題がないか確認を受ける

「開業」検査で問題がない場合は後日営業許可証が交付され、開業可能となる

保健所や工事業者との日程調整には予定が前後する可能性もあるため、しっかりとスケジュール管理をすることが大切です。検査の際には、開業が可能な状態にしておくようにしましょう。

開業後の注意点

晴れてキッチンカーを開業できることになったら、ここからが本当のスタートです。食材を安定して仕入れられる仕入先の確保に始まり、原価率や客単価の分析、衛生面の配慮、出店先の見極めなど、やるべきことはたくさんあります。

とはいえ、小さな規模なら1人で営業する場合でも管理することは可能です。日頃から家計の管理を行ったり、価格を比較して日々の食材を買う、といった経験をここでも活かすことができるでしょう。

主婦の経験を活かしてキッチンカーを開業してみよう

キッチンカーの開業は初期費用を抑えられる点や、空いた時間を活用して営業できるほか、イベント出店などの移動販売ができる点が魅力のビジネスです。

毎日の生活での気づきをキャリアとして、主婦ならではの視点で開業することで、小さな規模からでも成功へと導きやすくなるでしょう。

主婦の経験を活かした起業を検討してみてはいかがでしょうか。

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