コーヒーインストラクターとは?概要や他の資格との違いを解説!
コーヒーについて調べていると「コーヒーインストラクター」という名称を耳にすることがあります。コーヒーインストラクターとはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、コーヒーインストラクターの概要や種類、難易度などについて分かりやすく解説しています。カフェの開業にコーヒーインストラクターの取得が必要かどうかについても解説していますので、カフェ開業を検討する際の参考としても役立つ内容となっています。
目次
コーヒーインストラクターとは
コーヒーインストラクターとはどのようなものなのでしょうか。概要や種類について解説します。
コーヒーに関する資格の1つ
コーヒーインストラクターとは、コーヒーについて教える講師という意味で使われる場合もありますが、多くの場合はコーヒーインストラクターという名称の資格を意味します。
コーヒーインストラクターの資格は、全日本コーヒー商工組合連合会が主催している民間資格の1つです。コーヒーに関する知識や技術を学び、コーヒーに関する正しい知識と技術の向上を目的として行われています。
コーヒーインストラクター資格の種類
コーヒーインストラクターの資格には1~3級まであり、3級、2級、1級の順に難易度が上がっていきます。また、1級の上にコーヒー鑑定士という資格もあります。
それぞれについて、以下でさらに詳しく見ていきましょう。
コーヒーインストラクター1~3級・コーヒー鑑定士の概要と難易度
コーヒーインストラクターの1~3級とコーヒー鑑定士の概要と難易度について解説します。
※受講料などの各種費用は、2023年3月時点の情報にて記載しています。
3級の概要と難易度
コーヒーインストラクター3級は、正式名称を「J.C.Q.A.認定コーヒーインストラクター検定3級」といいます。J.C.Q.A.とは「全日本コーヒー検定委員会」の頭文字を取ったもので、3級はコーヒーに関する基礎知識が学べる入門的な検定となっています。入門といっても、コーヒーの基礎となる部分であるため、2級以上を目指す人にとっても3級で学ぶ内容は重要です。コーヒーインストラクターの資格取得の際、はじめに目指す検定となるでしょう。
コーヒーインストラクター3級は講習を受講することで資格認定されるため、2級や1級に比べると難易度は低めです。しかし、講習については全日本コーヒー商工組合連合会が開催しているわけではなく、商工組合に加盟している会員企業、賛助会員企業が開催しているため、自身で問い合わせて申し込む必要があります。
なお、コーヒーインストラクター3級の資格取得は2級以上の取得を目指す際の必須要件ではないため、いきなり2級にチャレンジすることも可能です。
3級の講習料は、開催場所によって別途費用がかかる場合もありますが、目安としては1,500円程度となります。
2級の概要と難易度
コーヒーインストラクター2級も、J.C.Q.Aが.認定するコーヒーインストラクター検定です。基礎的なコーヒーの知識に加え、鑑定技術も資格取得の際に学ぶ必要があります。
2級の講習会を受講して学科と実技を学び、学科試験と実技試験に合格すると取得できます。
コーヒーインストラクター2級の取得には検定試験を受検して、70点以上を取る必要があります。そのため、講習受講以外に試験対策も必要です。そのため、コーヒーインストラクター2級の取得難易度は、3級よりもぐっと高くなるでしょう。コーヒーインストラクター2級の講習・試験日程は、J.C.Q.A.の公式ページより確認が可能です。
コーヒーインストラクター2級の受検条件に特に制限はありませんが、講習会や試験は日本語で行われるため、通訳なしで参加可能な方、という点のみ条件として挙げられています。
コーヒーインストラクター1級を目指す際、コーヒーインストラクター2級の資格取得は必須となるため、2級以上を目指す場合はしっかりとした対策が必要です。
2級の資格取得に必要な費用は講習料が22,000円、テキスト代が4,000円 受検料が5,000円となっています。
1級の概要と難易度
コーヒーインストラクター1級も、J.C.Q.A認定の検定です。コーヒーに関する高度な知識に加え、プロとして通用する鑑定技術についても学べる検定となっています。1級の資格取得にはコーヒーインストラクター2級の資格が必須となり、1級用の講習会を受講して学科と実技を学び、学科試験と実技試験に合格すると取得できます。
コーヒーインストラクター1級の取得には検定試験を受験して、80点以上を取る必要があり、合格率15%の狭き門となっています。
1級の資格取得に必要な費用は講習料が37,000円、テキスト代が4,000円、受検料が10,000円となっています。
コーヒー鑑定士の概要と難易度
J.C.Q.A.認定のコーヒーに関する試験のうち、もっとも難易度が高く取得が難しいのがコーヒー鑑定士です。コーヒーの原料調達や品質管理、製造加工など、専門職に要求される高度な技術と知識について学べる検定となっています。
コーヒー鑑定士の受検には、コーヒーインストラクター1級合格者で、資格認定を受けていることが必須となっており「商品設計」「品質管理」「生豆鑑定」の3つの単位制で、それぞれ80点以上を取った教科についてマスターとして認定されます。3教科すべてにおいてマスターと認定されれば、コーヒー鑑定士として認定を受ける事が可能です。
コーヒー鑑定士の合格率は4.4%と、コーヒーインストラクター1級の合格率よりも更に狭き門となっているため、取得はかなり難しい資格であるといえるでしょう。
コーヒー鑑定士の資格に必要となる費用は受講料が1講座40,000円×3=120,000円、試験料が1単位10,000円×3=30,000円です。
カフェの開業にコーヒーインストラクターの資格は必要?
カフェを開業する際、コーヒーインストラクターの資格を取得する必要があるのかについて解説します。
カフェ開業に必須の資格ではない
結論から言うと、コーヒーインストラクターの資格はカフェ開業に必須の資格ではありません。コーヒーインストラクターの資格がなくても、カフェの開業は可能です。コーヒーに関する資格には、コーヒーインストラクター以外にも「バリスタライセンス」や「コーヒーマイスター」などがあり、すべて民間資格となっています。コーヒーに関する知識を証明する資格として受検するなら、他の資格を選んでも問題はないでしょう。
カフェ開業に必要な資格はある?
カフェ開業時にコーヒーインストラクターの資格は必要ありませんが、開業時に必要な資格はあります。たとえば、飲食店の営業許可申請をする際、店舗に最低1人食品衛生責任者の有資格者を設置する必要があります。また、収容人数の多い施設の場合、防火管理者の資格も必要です。
なお、カフェ開業に必須ではありませんが、小さな店舗でも経営者となるため、簿記の知識や経営に関する資格なども持っておいて損はないでしょう。
コーヒーインストラクターの資格を取るとできること
コーヒーインストラクターの資格を取ると、以下のようなメリットがあります。
履歴書に記載できる
履歴書の資格欄に「JCQA認定 コーヒーインストラクター3級合格」などと記載することができるため、求人へ応募する際にコーヒーについて一定の知識があることをアピールできます。
カフェや飲食店の求人へ応募する際や、コーヒーに関する企業への就職を検討している場合には、資格取得を目指してみてもよいかもしれません。
開業時の宣伝に使える
カフェ開業時に取得必須な資格ではないものの、コーヒーインストラクターの有資格者であることを、店内のポスターやサイト、SNSなどでアピールすることができます。
コーヒーについて詳しい店主が開業しているカフェであると伝えられるため、提供者として安心や信頼を得やすくなるでしょう。
自信がつく
コーヒーのいれ方や豆の選び方について基礎からしっかりと学べるため、独学よりも自信を持ってコーヒーに関わりやすくなるメリットもあります。
3級から2級、1級とステップアップできれば達成感も大きく、自信を持ちやすくなるでしょう。
コーヒーインストラクター資格取得の対策は?
コーヒーインストラクターの資格取得には、どのような対策が必要でしょうか。
受検対策が必要
2級と1級はもちろんですが、受講だけで資格が取得できる3級においても、日程を調べて受講し、学んだ内容は復習するといった対策が必要です。
特に2級以上は難易度が高く、講習内容の復習だけでなく、コーヒーについて深く理解する高い知識レベルが求められます。
1級以上は覚悟を決めて勉強しないと合格は難しく、講習会で学んだ内容すべてについて学科・実技の両方を習得しなければなりません。
コーヒーインストラクター2級以上にチャレンジする場合は、1発合格できなくてもチャレンジする気持ちを持って臨んだ方が良いでしょう。
いきなりの資格受検が難しい方はコーヒーセミナーから始めよう
コーヒーインストラクターの資格を取るには少しハードルが高いかな、と感じた方は、はじめの一歩としてコーヒーが学べるコーヒーセミナーを検討してみてはいかがでしょうか。初心者でも楽しく学べるセミナーはもちろん、コーヒーインストラクター2級レベルの知識がある方や、同等レベルの知識を身につけたい方向けに、スキルアップクラスもご用意しています。毎月複数回開催しているため日程も合わせやすく、リーズナブルにコーヒーの知識を正しく学ぶことが可能です。
※セミナーへ参加しても資格がとれるわけではありません。
コーヒーインストラクター資格取得は難易度高めだが開業にも役立つ
コーヒーインストラクターは、全日本コーヒー商工組合連合会が主催しているコーヒーに関する民間資格の一つで、3級から1級までと、1級合格者がさらに目指せる「コーヒー鑑定士」の資格に分けられます。
3級は受講のみで資格取得が可能ですが開催日程は商工組合加盟の各企業へ問い合わせる必要があり、2級と1級は難易度が高いためそれなりの受験対策が必要となります。
コーヒーインストラクターはカフェ開業に必須の資格ではありませんが、所有していると役立つ場面もあるため、最初は受講しやすいセミナーなどから始めて、慣れてきたら資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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