コーヒーのプロになれる、コーヒーソムリエ資格とカフェ開業への活用
カフェを開業するために、コーヒーの知識をもっと身に付けておきたいと思う方も多いのではないでしょうか。
知識を深める手段として、資格を取得する方法があります。資格取得のために学ぶことで、体系的にコーヒーについての造詣が深まるということです。
いくつかあるコーヒーに関する資格の中から、今回は「コーヒーソムリエ」を取り上げます。「ソムリエ」はレストランでお客様の要望に応えるワインのアドバイザーのイメージが強いですが、コーヒーについてのアドバイザーがコーヒーソムリエです。
この記事ではコーヒーソムリエの資格について、取得の方法、資格を取るメリットなどを解説します。
目次
コーヒーソムリエとは
はじめに、コーヒーソムリエの資格とはどのようなものなのか、見ていきましょう。
◆民間資格
コーヒーソムリエは、日本安全食料料理協会(JSFCA/Japan Safe Food Cooking Association)が認定している民間資格です。以前は、コーヒーアドバイザーという名称でしたが、コーヒーソムリエに変更されました。
日本安全食料料理協会では、食品や料理の技術を理解し、食育について一定レベル以上であると判断した場合に資格を認定しています。
日本安全食料料理協会が認定している資格でコーヒーソムリエの他にあるのは「カフェオーナー経営士」「紅茶アドバイザー」などです。
資格の認定について、その知識やスキルを食習慣の向上に役立てること、人材の採用を行う現場において決定を促す基準を提供すること、食文化をより良くしていける人材の育成などを目的としています。
◆コーヒー作り・管理
口触りや香りを楽しみつつ味わうコーヒーには、専門のスキルと知識が求められます。
コーヒーにおける専門のスキルとは、バラエティに富む豆の種類やそれに合う焙煎と保存方法、コーヒーをより美味しく味わえるカップの選び方などの知識です。
コーヒーソムリエの資格を取ることで、これらを身に付け、コーヒーを淹れる方法を習得し、実践できるようになるでしょう。
◆販売促進活動
コーヒーソムリエの主な仕事は、店頭でコーヒーを提供することやオリジナルブレンドを淹れることなどです。
いずれにせよ念頭に置くのは、美味しいコーヒーを淹れること、コーヒーを買ってもらうにはどうしたら良いのかということでしょう。
コーヒーソムリエは、お客様におすすめのコーヒーを選ぶことも仕事の一つになります。
産地や品種の特徴などの知識を頭に入れておくことで、味や香りの好みといった情報から、適切なコーヒー豆を提供できるようになるでしょう。
コーヒーソムリエになるために
では続いて、コーヒーソムリエになるためには何をすれば良いのかを見ていきましょう。
◆認定試験を受験
コーヒーソムリエになるためには、認定試験を受験し、合格する必要があります。認定試験とはどのようなものなのか確認しましょう。
・概要
試験で問われるのは、さまざまな種類のコーヒー豆の産地、美味しい生豆の見分け方、焙煎についてなど、コーヒーを選び楽しむための知識です。
また、以下の基本的な事項を理解していることが必要とされます。
・コーヒーの歴史
・生豆の選び方
・豆どうしの相性
・コーヒー豆の産地
・コーヒーの淹れ方
・淹れ方と味の関係
・コーヒー豆の種類
・豆の違いによる焙煎
・ラテアート
・コーヒーカップの種類
・詳細
受験資格や受験料は以下のとおりです。
受験資格:特になし
受験料:10,000円(消費税込み)
試験は2か月ごとに実施されているので、都合が良い日程の試験を申し込みましょう。
・受験の流れ
コーヒーソムリエの試験は、インターネットから申し込み、在宅での受験となります。
受験料の支払いは、代金引換です。インターネットで試験の申し込みを済ませると、受験票・試験問題・解答用紙が送られてくるので、その際に配送スタッフに受験料を支払いましょう。
在宅受験のため、同封されている受験案内の流れに沿って各自受験を行います。試験期間内の都合の良い日を選んで受験可能です。なお、試験日程ごとに受験申込期間・試験期間・答案提出期限が定められています。
同封されている返信用封筒に切手を貼って、答案用紙を提出しましょう。
合格基準は70%以上の評価です。20問出題され、14問以上の正解をすることで合格できます。
合否発表日は受験日の翌月20日です。合否の確認は、公式サイトの合否結果照会ページで受験番号を照会して行うことになります。受験番号は同封されている受験票で確認しましょう。
合格者は5,500円(税込み)で資格認定証もしくは認定カード(顔写真不要)の発行ができます。発行を希望する場合は、合格者専用ページから申し込みましょう。料金の支払いは代金引換で、申し込みから1週間程度で送られてきた際に配送スタッフに支払うことになります。
なお、試験は2か月ごとに実施されるため、たとえ不合格になったとしても、比較的すぐに受け直すことができます。また資格の有効期限はなく、一度取得すれば一生ものの資格です。
◆勉強方法
何度でも受け直すことができるとはいえ、時間や受験料を無駄にしないためにも、なるべく最短で合格したいものです。そのためには、適切な勉強が必要となるでしょう。コーヒーソムリエの資格取得のための勉強方法は2つあります。
・独学
・資格講座
それぞれを詳しく説明します。
・独学
自分でテキストとなる本や書籍を購入して勉強する方法になります。
求められている知識を見ると膨大な量に思えてしまいますが、コーヒーソムリエの認定試験で問われるのは基本的な知識です。
そのため、難解な本を読むよりも、分かりやすく基本的なことをしっかりと学べるものを選ぶようにしたほうが良いでしょう。
・資格講座
独学だけでは心もとないという方もいるでしょう。その場合、日本安全食料料理協会の認定校の通信講座を受講する方法があります。
諒設計アーキテクトラーニングの通信講座は、コーヒーソムリエとカフェオーナー経営士の2つの資格の講座を受講するだけでまとめて取得できます。1日30分程度の学習で、資格取得まで最短2か月です。
カフェオーナー経営士とは、同じ日本安全食料料理協会が認定する資格です。コーヒーの専門的知識やコーヒーを淹れる技術だけではなく、マーケティング戦略に関する知識や、開業計画を立て実務で活用する技能を問われます。
また、カフェオーナー経営士資格を取得していると、カフェ経営を考えている方を対象にしたセミナー講師として活動することが可能です。
諒設計アーキテクトラーニングの通信講座では、基本講座とスペシャル講座が用意されています。基本講座は、受講後に2つの認定試験をそれぞれ申し込んで受験するもの、スペシャル講座は受講するだけで2つの資格が取得できるというものです。
SARAスクールジャパンも日本安全食料料理協会の認定校です。同じように、講座を受講するだけでコーヒーソムリエとカフェオーナー経営士の2つの資格を取得できるコースが用意されています。
基本コースは、講座受講後、2つの資格の認定試験申し込みを各自で行い受験するもの、プラチナコースは受講し課題を提出するだけで、2つの資格が取得できるというものです。
カフェを運営するのであれば、カフェオーナー経営士の知識も役立つため、同時に2つの資格取得を目指せる通信講座はおすすめといえるでしょう。
資格を取るメリット
コーヒーソムリエの資格を取得することで得られるメリットはさまざまです。詳しく確認していきましょう。
◆自信を持てる
コーヒー豆からコーヒーカップのことまで、コーヒーに関するさまざまな知識が身に付くため、自信を持てます。
カフェの店員をしている場合は、お客様にその知識を駆使してコーヒーの説明ができたり、おすすめができたりするでしょう。
また、カフェ開業にはコーヒーソムリエの資格は必須ではありませんが、コーヒーを淹れる方法や豆の種類、挽き方にこだわりのあるカフェのほうが、客足が増える可能性が高まります。お客様は美味しいコーヒーを求めて、カフェに足を運ぶからです。
コーヒーカップやラテアートなどの知識も持ち、期待される以上に満足度の高いコーヒーを提供するためにもコーヒーソムリエ資格取得で得た知識は役立つことでしょう。
◆仕事の幅が広がる
コーヒーソムリエの資格を取ることで、店頭におけるコーヒー提供だけではなく、オリジナルブレンドの開発、美味しいコーヒーを淹れるための工夫を考えるなど、仕事の幅が広がるでしょう。
また、得た知識を活かして、お客様の好みや希望などを聞き、おすすめのコーヒーをアドバイスすることもできるようになります。
さらに、コーヒーの販売方法やアピールの仕方なども考えられるようになるでしょう。
◆資格取得所持証明でアピールできる
コーヒーソムリエの有資格者は、日本安全食料料理協会の公式サイトから取得できる資格取得所持証明のバナーを自分のブログやホームページに張り付けることができます。
バナーを張り付けることで、コーヒーソムリエの専門知識を身に付けている専門性、十分な技術とスキルを有している権威性、経験や実績を示す信頼性をアピールできるでしょう。自信を持ち、信頼を得て、さらに活躍の場が広がるきっかけとなるはずです。
コーヒーソムリエの資格をカフェ開業に活かそう
コーヒーソムリエとは、さまざまな豆の種類や焙煎の仕方、保存方法やカップの選び方などコーヒー全般についての知識を持つ人です。
資格は在宅試験を受験し、合格すれば取得できます。コーヒーソムリエの資格を取得することで、自信を持ってコーヒーに関するアドバイスができたり、美味しいコーヒーを提供できたりします。
カフェを開業するために必須な資格というわけではありませんが、コーヒーソムリエの知識はカフェ運営にあたって大いに役に立つはずです。有資格者は信頼性、権威性なども得ることができるでしょう。
資格取得の難易度はそれほど高いものではなく、勉強法としては独学や、資格講座を受講することが挙げられます。コーヒーの知識をより深めるために、コーヒーソムリエの資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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