カフェや喫茶店を開くには?必要な資金や費用を解説!
カフェや喫茶店を開くには、開業するために資金や費用が必要となります。どの程度の資金が必要で、どのような費用がかかるのかを開業前に知っておくことで、開業までのスケジュールが立てやすくなるでしょう。
ここでは、カフェや喫茶店の開業に必要な費用の内訳や、開業後も必要な費用などに加え、開業時の費用を抑えるコツなどについてわかりやすく解説しています。カフェや喫茶店の開業を検討する際の参考として、ぜひお役立てください。
目次
カフェ・喫茶店に必要な費用の内訳
カフェ・喫茶店に必要となる費用の主な内訳について解説します。費用は「開業前に必要な費用」と「開業後も必要となる費用」に大きく分けられます。
開業前に必要な費用
カフェや喫茶店の開業時に必要となる費用には、以下のようなものがあります。
物件取得費
カフェ・喫茶店を開く店舗となる物件を取得するために必要な費用です。物件取得費には保証金と礼金のほか、不動産会社を通して契約する場合には仲介手数料が含まれます。
物件を取得する地域や物件の大きさ、築年数などによっても異なりますが、それぞれの相場は以下を目安にするとよいでしょう。
保証金:家賃の6~10か月程度
礼金:家賃の1~2か月程度
仲介手数料:家賃の1か月程度
上記以外に、直近月の家賃について前払い納付が必要な場合もあります。内装工事などにかかる期間も想定して契約開始日を決めるのが一般的です。
家賃は店舗の広さや新しさだけでなく、駅から近いか、人通りの多い立地にあるかなどによっても金額が異なります。複数の候補物件を比較して相場を掴み、希望と予算に近い物件を探せるかどうかがポイントとなるでしょう。
設計費
キッチンやカウンター、テーブルなどをどのように配置するか、インテリアや外観入口などの設計を依頼する場合にかかる費用です。
次に紹介する内装工事費とセットで業者へ依頼するのが一般的となります。
内装工事費
店舗の内装や水回り、基礎工事などにかかる費用です。お店の規模やこだわり、デザインなどによって費用に差が出るほか、一から飲食を提供できる設備を作るのか、過去に飲食店として営業していた居抜き店舗を使うのかによっても費用は大きく異なるでしょう。
設計費を含む内装工事費の目安としては、1坪あたり40~60万円程度となる場合が多いようです。
設備・備品
カフェ・喫茶店の開業に必要となる設備や備品には、以下のようなものが挙げられます。
テーブル・チェア:テーブル席を設ける場合に必要です。カウンターやテーブルを内装工事費用に含める場合もあります。
食器棚、チェスト:食器や本、雑誌などを並べる棚や収納チェストなども必要に応じて購入します。
レジ:会計を処理するレジのほか、各種決済に対応する機器などが必要となる場合もあります。タブレットを使用する方法などもあるため、決済手段をどうするかも事前に決めておくとよいでしょう。
エアコン・冷蔵庫、シンクなど:厨房設備が必要な場合は、別途購入します。割安の中古品から新品の大型業務用まで価格はさまざまです。
コーヒーマシン・エスプレッソマシン、オーブンなどの調理器具:カフェでコーヒーや食材を調理する際に必要となる備品です。
看板:カフェや喫茶店開業に欠かせない備品の1つです。A型と呼ばれる簡易看板を自作するか、デジタルサイネージなどのディスプレイを使った看板にするかなどによって費用は異なります。
メニュー表:テーブルやレジ周辺へ置くメニュー表も必要です。紙製のものやラミネートしたタイプ、ポスターや黒板へ記入するものなど、豊富なバリエーションが考えられます。
オーディオ設備:スピーカーやアンプなど、店内BGMを再生する場合に必要となります。
食器、消耗品:スプーンやフォーク、カップやお皿、ナプキンなども準備が必要です。テイクアウトに対応する場合は、使い捨ての容器も購入します。
このほかにも、お手洗いや販売スペース、喫煙スペースの有無などによって準備が必要な備品は異なるでしょう。
広告宣伝費
カフェや喫茶店を広く周知してもらうために、広告宣伝にも力を入れることが大切です。広告宣伝に必要な費用の種類には、以下のようなものがあります。
チラシ、ポスターなどの紙系広告:「○月○日オープン」など、カフェや喫茶店をオープンする日やメニュー、コンセプトなどをチラシにして配ったり、ポスターを貼ったりして広告宣伝する費用です。昔ながらのシンプルな手法ですが、年代を問わず広い宣伝効果が期待できます。デザインも依頼するか、チラシの大きさや用紙の種類、印刷する枚数、カラーかモノクロかなどによっても費用は異なります。
WEB上での広告:カフェや喫茶店のホームページを作って宣伝する方法です。オンラインショップや予約注文など、オンライン上での販売営業にも力を入れる場合はサイトを作成した方がよいでしょう。
サイトのデザインや運営の方法によっても異なるため、制作にかかる費用は数万円から数十万円まで幅があります。シンプルなものならほとんど無料で作成することも可能ですが、ただホームページを作っただけでは宣伝にならないケースが多いため、チラシにURLを掲載したり、次に紹介するSNSなどを効果的に使ったりして周知する必要があります。
SNS系:SNSを利用して宣伝する方法です。画像や動画を撮影して投稿することで、SNSを利用している世界中の人々に向けた情報発信が可能です。
ハッシュタグや撮影のコツなど、ある程度の知識と時間は必要となりますが、無料で宣伝することができるため、SNSのアカウントは作っておいて損はないでしょう。
その他
上記で挙げた以外にも、カフェや喫茶店のコンセプトによって必要な備品や小物があるでしょう。「森の中にいるような内装」「手作りの雑貨販売」「ソファーで寛げる空間」など、イメージに合った備品を準備していきます。
開業時の費用は予算との兼ね合いが難しいですが、その分やりがいと楽しみも大きいでしょう。
開業後も必要となる費用
物件取得費や内装工事が終わって無事に開業した後も、営業を続ける際に必要となる費用があります。開業後も必要な費用の主な内訳は以下の通りです。
仕入
メニューに使う食材やコーヒー豆など、日々販売するための仕入にかかる費用はかならず必要になります。メニューの料金は一度決めると大きく変えることは難しくなるため、売上から利益が出るように仕入値を考えて購入することが大切です。
水光熱費・通信費
水道代や電気代、ガス代といった水光熱費も、開業後毎月支払いが発生する費用です。
通信費は電話回線やインターネット使用料のほか、切手なども含まれます。
地代家賃
賃貸で契約した店舗物件は、毎月家賃が発生します。開業後も必要な費用の中でも家賃は大きなウェイトを占めるものとなるため、自己資金が少ない場合は契約時にできるだけ家賃を抑えた物件を探すことが重要です。
消耗品費・雑費
ナプキンやおしぼり、ガムシロップやストロー、テイクアウトに使用する袋など、仕入以外に必要となる消耗品や雑費は意外と多いものです。テイクアウト用のアイテムなどはデザインにこだわりたいところですが、売上を圧迫しないような価格のものを選ぶようにしましょう。
このほかにも、スタッフを雇用した場合は支払給与が発生します。また、開業時に融資を受けた場合や借入金がある場合は、その出費も考慮する必要があるでしょう。
安定して営業を続けるには運転資金が必要
カフェや喫茶店を開業してしばらくの間は、経営も安定しないことが多いものです。赤字が出てもしばらく営業を続けられるようにするためには、ある程度の運転資金も準備しておく必要があるでしょう。
運転資金の目安としては、家賃の10か月から1年分程度と考えます。家賃が8万円のカフェであれば、80万~96万円を運転資金として準備します。
カフェ・喫茶店の開業費用を抑えるコツ
カフェや喫茶店の開業費用を抑えるには、以下のコツを参考にしてみましょう。
「居抜き物件」を探す
居抜き物件とは、以前の契約者が経営していた店舗の設備がそのまま使える状態となっている物件のことです。
カフェや喫茶店の居抜き物件を見つけることができれば、設計費や内装工事費を大幅に抑えることができます。
移動型・自宅型カフェの検討
最初は店舗を構えずに、車両などで移動販売型のカフェにしたり、自宅の一部を喫茶店にしたりする方法もあります。
居抜き物件と同様に、開業時の費用を大きく抑えることができるでしょう。
高額な備品はリースを利用する
エスプレッソマシンや業務用冷蔵庫、大型オーブンなど、購入費用が高額となりそうな備品は、リースを利用する方法もあります。
リース利用は初期費用を抑えられるメリットがある反面、長期間利用すると割高となるデメリットもあるため、慎重に検討して選びましょう。
DIYで費用を抑える
塗装や簡単な家具の組み立ては、業者へ依頼せずに自身の手で行う方法も検討しましょう。手作り看板やメニューなど、手作りならではのあたたかみや味が出せることもあります。広告宣伝にSNSを活用するのもおすすめです。
その他
カフェや喫茶店の開業時には、どのようなコンセプトの店舗にするかで、内装などにかかる費用が大きく変わる可能性があります。例えば、贅沢で落ち着いた空間を演出したい場合には、内装はもちろんのこと、家具やラグなどの備品も高級感のあるものを揃える必要があるからです。
想定よりも費用が大きくなりそうな場合は各種融資のほか、地方自治体の補助金や助成金などが使えないかも調べてみましょう。
カフェに必要なアイテムが揃うKEY’Sモールを活用しよう
KEY’Sモールでは、カフェに必要なこだわりのコーヒー豆はもちろん、消耗品やお食事メニューまで幅広いアイテムがまとめて購入できます。
コーヒーの老舗キーコーヒーが運営するプロ御用達のKEY’Sモールを活用して、お客様に喜ばれるアイテムの準備を整えましょう。
費用を抑えて開業できる方法を見つけよう
カフェや喫茶店を開業するには、物件取得費や内装工事といった開業時にかかる費用のほかにも、仕入や家賃、水光熱費など、開業後の費用も必要となります。
カフェのコンセプトによってかかる費用は大きく異なってくるため、予算の中で実現可能なコンセプトを考えることが大切です。居抜き物件を探すほか、移動型や自宅カフェを検討する、DIYを取り入れる、SNSを活用するといった方法も検討しつつ、開業後の運転資金も考慮して抑えた費用で開業できる方法を見つけましょう。
キーコーヒー 業務用関連コンテンツはこちら
開業支援システム、コーヒーセミナー、キーコーヒーの飲食向けサービスなど、法人の皆様に向けたサービスをご紹介します。
キーコーヒーへのご相談・お問合せはこちらあわせて読みたい!オススメ記事