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小さな飲食店開業のノウハウは?成功させるポイントや注意点を解説

開業方法・準備編集部オススメまとめ

「小さな飲食店を開業してみたい」「大きなお店は無理でも、小さい規模ならチャレンジできるかも」と考える方もいることでしょう。小規模飲食店は開業しやすいのか、メリットや注意点なども事前に知っておきたいところです。

ここでは、小さな飲食店を開業するメリットや開業費用の目安のほか、向いている形態などについてご紹介しています。開業時の注意点についても解説していますので、開業を検討している方にとって参考になる内容となっています。

小さな飲食店を開業するメリット

小さな飲食店を開業するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

初期費用を抑えやすい

小さな飲食店の場合、店舗を契約する際の物件取得費用を低く抑えられる点が大きなメリットといえます。店舗を契約する際、立地や築年数、路面店かどうか、居抜き物件かスケルトンか、といった条件によっても異なりますが、同じ条件の場合は坪数が少ない方が賃料や敷金、保証金なども安くなるのが一般的です。

仲介手数料も「家賃1か月分」など月々の賃料を元にしている場合が多く、大きな店舗よりも取得費用は小さくなるでしょう。

1度に収容できる人数も少なくなるため、用意するテーブル席やエアコン、冷蔵庫、厨房、壁の張り替えや照明器具の設置なども総じてコンパクトに収められるため、低コストでの開業が可能です。

運転資金も抑えやすい

小さな飲食店は初期費用が抑えられるだけでなく、開業後の資金も抑えやすくなっています。賃料はもちろん、照明や空調などにかかる電気代、ガス代などもお店の規模に応じて低くなるのが一般的です。ホールや調理場で働くスタッフの人数も少なくて済むため、人件費も抑えられます。

毎月かかる固定費が低くなれば赤字も小さく抑えられ、少ない運転資金でも継続しやすい点もメリットといえるでしょう。

1人でも開業できる

最大収容人数10名前後の小さな飲食店であれば、1人で開業、運営することも可能です。スタッフの求人や教育、給与計算といった手間もかからないため、自由度の高い運営ができるでしょう。

小さな飲食店を開業する際の注意点は後ほど詳しく解説します。

小さな飲食店にかかる開業費用の目安

「小さい飲食店は費用を抑えやすい」といっても、どの程度の費用がかかるものなのでしょうか。「小さい飲食店」といえる大きさや、開業にかかる費用の目安について解説します。

小さな飲食店とはどのくらいの大きさ?

一般的に最大収容席数10席以下、坪数10坪以下程度の店舗であれば、小さな飲食店ということができるでしょう。

5坪程度の飲食店や、それよりも小さいテイクアウト専門のカフェやコーヒースタンドのような形態で開業している飲食店もあります。

小さい飲食店の開業にかかる費用の目安

小さい飲食店の開業にかかる費用の内訳は概ね以下の通りです。

  • ・物件取得費(敷金礼金、仲介手数料、前家賃など)
  • ・設備工事費(内装、外装、配管工事、備品空調設備工事など)
  • ・広告宣伝費(看板、チラシ、ポスター、メニューなど)
  • ・その他備品(調理用具、食器類、インテリア小物、間接照明、レジ、音響機器など)
  • ・運転資金(開業後半年程度の固定費、生活費など)

物件取得にかかる費用は、家賃のおよそ10~15倍が目安となります。家賃が20万円の場合、物件取得費用は200~250万円ほどとなるでしょう。

設備工事費は、居抜き物件の場合にはほとんど費用がかからない場合もあります。自身の希望の設備にする場合や、営業許可に必要な設備を整える場合に必要となる費用について、物件を選ぶ段階で設備工事業者へ見積りを取ってみるとよいでしょう。

小さい飲食店とはいえ、運転資金も考えると最低でも500万円以上は準備する必要があります。設備のまったく入っていないスケルトン物件で開業するような場合、条件によっては小さなお店でも1,000万円以上必要となるケースも少なくありません。

開業資金の中でも大きくなる物件取得費と設備工事費については、慎重に検討して選定するようにしましょう。

小さい飲食店に向いている形態

ひとくちに飲食店といっても、カフェやレストランなどさまざまな形態があります。その中でも、主に以下の形態は小さな飲食店に向いているといえるでしょう。

喫茶店

いわゆる「純喫茶」と呼ばれる昔ながらの喫茶店は、カウンターだけのお店やテーブル席が数席程度の小さなお店が多いものです。

木目を基調にした落ち着いた内装でゆったりとこだわりのコーヒーを楽しむスタイルなら、1人でも開業しやすいでしょう。

駅から近い居抜き物件や路面店でも、小さい物件なら賃料を抑えることができます。古い内装もレトロな味わいとしてうまく活かすことができれば、内装費用なども大きくかけずに開業できるでしょう。

カフェ

手作り感のある雰囲気の小さなカフェは、初心者でも比較的開業しやすいおすすめの形態です。プロの手を使わずDIYで内装や外装を仕上げても、商売っ気のない暖かさが好印象となりやすいメリットがあります。

10坪以上ある大きめのカフェも、郊外の物件ならDIYを活用すれば初期費用を抑えて開業することも可能です。

「古民家カフェ」「倉庫カフェ」などのコンセプトカフェにしてみるのもよいでしょう。

コーヒースタンド

5坪より小さな店舗の場合、テイクアウトに特化したコーヒースタンドとして開業する方法もあります。駅から近い物件や路面店など、条件の良い立地でも小さな店舗なら安く契約できる可能性が高まるでしょう。立地条件のよい店舗であれば、店内飲食を提供しないことで回転率も見込めます。デリバリーサービスの併用や複数店舗の開業など、ビジネスの販路も開きやすいでしょう。

専門店

スパイスカレーやサンドイッチなど、特定のメニューのみを販売する専門店も小さな飲食店におすすめです。

ただし、最初にメニューを限定してしまうと、失敗した時の立て直しが難航する可能性があるため注意が必要です。例えばスパイスカレー専門店として開業した後に、サイドメニューとして出していたパフェの方が人気になった場合、メニューや看板などを作り直すのに費用がかかってしまうケースがあります。

最初はカフェや喫茶店として開業し、流行や季節に応じてメニューを開発した方が長い目で見れば対応しやすいでしょう。

小さな飲食店開業時の注意点

小さな飲食店は開業時の費用が安く、1人でも開業可能などメリットも多い反面、以下のようにいくつか注意するべきポイントもあります。

仕入れが割高になる可能性がある

小さな飲食店の場合、収容人数に合わせた規模でのサービス提供となるため、大きな店舗に比べると仕入れる量も小さくなります。

仕入れにかかる費用が小さくなる反面、大量仕入れが難しいと単価あたりの価格が高くなり、結果として仕入れが割高となってしまう可能性があるのです。

対処法としては

  • ・回転率を上げる
  • ・メニューの価格設定を見直す
  • ・原価率の高いドリンク提供を増やす
  • ・固定費を抑える
  • ・ストック場所の確保

などが挙げられます。小さなお店の場合、回転率や固定費の節約には限界があり、ストック場所を確保しても日持ちしない食材などは大量仕入れが難しいでしょう。こうした点を考えると、原価率の高いドリンク類を多く提供するのがおすすめです。

特にさまざまなメニューと相性がよく、単体でも楽しめるコーヒーは、クオリティの高い商品を安定して仕入れられる国産メーカーから購入するのがよいでしょう。

満席になりやすい

小さなカフェの場合、集客に成功しても席数が確保できず、満席になりやすい点も注意が必要です。せっかく人気が出たのにお客様を帰してしまったり、長い行列ができてクレームの原因となったりする可能性もあります。

また、収容人数が少ないと団体客やファミリー層の取り込みも難しくなるでしょう。小さい店内を窮屈に感じさせずに活用するためには、動線やテーブル配置にも工夫が必要となります。

行列の解消には店先に椅子を設ける、並んでいる時からオーダーを受け付ける、注文から提供までをスピーディーにするといった方法があります。とはいえ、満席に悩むのは人気店となった証です。小さな飲食店の店主としては嬉しい悩みともいえるでしょう。

体調管理は万全に

小さな飲食店に限ったことではありませんが、経営者となったら体調管理は万全にしておく必要があります。特に1人で営業する場合、体調を崩せば臨時休業せざるを得ません。休業日が続けば売上に影響するだけでなく、リピーターや遠方からの来店者を失うリスクにも繋がってしまいます。

開業後しばらくの間は慣れない運営で忙しく、休む暇がない日々が続くケースも多いでしょう。そのまま無理を続けると体調を崩す原因となりやすいため、落ち着いてきたら定休日にはしっかり休みを取って心身共に疲れを取るようにします。末長く経営できるスタイルを確立することも、経営者にとっては大切なポイントです。

KEY‘S CAFÉならプロのサポートで安心して開業できる

KEY’S CAFÉは、セルフカフェでありながらドリップコーヒーに特化した、新しい形のパッケージカフェです。プロのノウハウを活かして、初心者でもこだわりのコーヒーを提供できるカフェがローコストでオープンできます。開業前の相談や開業後のサポートも受けられるうえ、ロイヤリティや加盟料は一切不要。駅ナカやフードコートなど好立地でのオープンも可能です。

小さな飲食店のメリットを活かして開業を成功させよう

小さな飲食店は初期費用や運転資金を抑えて開業できるメリットがあり、カフェや喫茶店といった形態でオープンするのに向いています。1人で開業、運営する負担はあっても、自分の手でお店を育てられる喜びは大きいものです。小さい飲食店のメリットをしっかりと活かして、店主として開業を成功へ導いていきましょう。

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