未経験でもカフェを開業できる?成功させるコツをわかりやすく解説
カフェや喫茶店は、未経験でも開業することはできるのでしょうか。必要な資格や免許はあるのか、実務経験がないと開業できないのかなども知っておきたいところです。
ここでは、未経験からカフェや喫茶店の開業は可能か、開業しやすいカフェの形態や種類、開業したお店を成功させるポイントなどについて解説しています。カフェ経営はもちろん、飲食業界も未経験の状態からカフェ開業を検討している際の参考としてお役立てください。
目次
未経験でカフェや喫茶店を開業することはできるのか
未経験でカフェや喫茶店を開業することは、現実的に可能なのかについて解説します。
実はハードルの低いカフェ開業
結論から言えば、まったくの未経験からカフェや喫茶店を開業することは可能です。カフェに限らず、他の飲食店を開業する場合でも、未経験から開業できます。
カフェや喫茶店の営業許可を取得するためにはいくつかの資格や要件が必要ですが、その際に飲食店での勤務経験が問われることはないからです。
特にカフェや喫茶店はコーヒーなどの喫茶がメインとなるため、居酒屋やレストランといった飲食店に比べると、フードメニューの種類は少なめでも成立します。カフェや喫茶店は、未経験者にとって開業のハードルが低い飲食店の形態だといえるでしょう。
コンセプトによっては勉強や経験が必要な場合も
開業のハードルが低いとはいえ、こだわりのある本格的なカフェや喫茶店を開きたいなら、相応の知識や技術は必要となります。
コーヒーにこだわったカフェにする場合、焙煎や抽出、豆の産地などに関する知識は豊富な方がよいでしょう。エスプレッソやラテアートをメニューに盛り込む場合は、アートの技術を磨くことも必要です。
フードに力を入れたカフェにしたい場合は、調理や盛り付けの技術も求められます。常に一定して同じ味を提供できることも大切です。
店内でのサービス提供だけでなく、法人化して経営したり、スタッフを雇用したりする場合には、労務や経営に関する基礎知識も学んでおいて損はないでしょう。
未経験でも開業しやすいカフェの種類
ひとくちにカフェや喫茶店といっても、席数が100を超えるような大きな店舗からカウンターだけの小さなお店まで、その種類はさまざまです。未経験からチャレンジする場合は、以下のような種類のカフェを検討してみましょう。いずれも比較的小規模で、初期費用を抑えて開業することが可能です。
5坪以内の小さなカフェ
広さが5坪(約16.5平方メートル)程度の物件を選んで、カウンターと小さなテーブルスペースだけのカフェを開けば、初期費用を低く抑えることができます。
築年数や立地にもよりますが、小さな物件は大きな物件よりも賃料が安く、居抜き物件なら内装にかかる費用もほとんどかからない場合があります。
コーヒースタンドやテイクアウト専門のコーヒーショップなら、5坪より小さくても開業可能です。DIYも活用することで初期費用を抑え、自己資金に余裕を持って開業しやすくなるでしょう。
移動式カフェ
調理器具などを備えたキッチンカーを購入し、フェスやイベントが開催される場所へ移動してカフェを開く方法です。
物件を契約しないため、初期費用を大きく抑えることができます。キッチンカーや設備の購入費用は必要ですが、店舗を構えるよりは少ない費用で済むでしょう。
移動式カフェのデメリットとしては
- ・提供できるメニューに制限がある
- ・屋外のイベントは天候に左右される
- ・移動式のため、リピーターを獲得しにくい
といった点が挙げられます。SNSを活用して出店予定を事前に告知する、オンライン予約などに対応するといった工夫が必要となります。
特化型カフェ
テイクアウト専門のクレープカフェやホットドッグカフェなど、1つのメニューに特化して提供するスタイルのカフェもおすすめです。
「〇〇専門店」のように、そのメニューだけを提供すればよいため、未経験でもスムーズに営業しやすいでしょう。
ただし、特化するメニューの味やクオリティは相当高いものが求められます。主力商品の評判が悪くならないよう、開業前からしっかりとメニューづくりに取り組むことが大切です。
週末カフェ・不定期営業カフェ
「週末だけ」または「土曜から火曜までの週4回」など、不定期に営業するスタイルでカフェを開業する方法もあります。
自宅でカフェを開ける場合や、夜にバー営業をしているお店を日中間借りできる場合などに限られますが、お試し期間として不定期に営業し、本当に1人で開業できるか、カフェ経営に向いていそうかを見極めるのもよいでしょう。
週末カフェや不定期カフェは、普通に物件を契約するよりも経費をかけずに営業できそうな場合におすすめの方法となります。
「移動式の特化型週末カフェ」「5坪以下のテイクアウト専門店」など、上記で挙げた種類を複数組み合わせたコンセプトのカフェや喫茶店にするのもよいでしょう。
未経験からのカフェ開業を成功させるコツ
未経験からカフェを開業して成功させるコツとしては、以下のような点が重要となります。
計画をしっかりと立てる
カフェを開業する際には、行き当たりばったりではなくしっかりと事業計画を作成しましょう。どのくらいの規模で、どのような世代をターゲットにするのか、カフェのコンセプトを固めておくことも大切です。
開業までに準備するべきことや物件の選定、営業許可の申請といったスケジュール管理はもちろん、開業してから軌道に乗せるまでに要する期間や、そのためには1日いくらの売上が必要か、といった予測も立てます。
事業計画書は、開業時に融資申請をする際にも提出が必要な書類の1つです。書類にまとめられるくらいしっかりと計画を立てることで、売上や利益の見通しが立てやすくなり、メニューの価格設定なども適切に行えるようになるでしょう。
資金は余裕を持って
未経験でも開業しやすいカフェは、小さな間取りのお店や移動式カフェなど、開業のために必要となる初期費用を抑えることが可能なものとなります。
カフェを開業する場合、どんなに規模の小さいお店であっても、自己資金として最低でも数百万円は必要です。
初期費用を小さくできれば、開業後の運転資金に余裕が生まれます。運転資金に余裕があれば、多少カフェの経営で赤字が出ても、すぐに閉店せず継続することが可能です。
逆に、いきなり大きなカフェを経営しようとしたり、内装工事に費用をかけ過ぎたりしてしまうと、開業後の運転資金に余裕がなくなってしまいます。運転資金が少ないと、せっかく人気が出始めた頃に資金がショートし、廃業のリスクが高まってしまう場合もあるのです。
最初は費用を抑えて開業できる小さなカフェなどから始めて、経営が軌道に乗ったら大きな場所へ移転したり、2店舗目の開業を考えたりする方法もあります。
居抜き物件など条件の良い物件を探す
小さな間取りの物件でも、設備が何も入っていない物件を契約すると、内装工事や設備投資に予想以上のお金がかかってしまいがちです。保健所へ営業許可の申請を出す際、お手洗いや厨房設備など、許可証取得のために必要な設備は省略することができません。
設備工事の費用を抑えたいなら、最初から設備が入っている物件か、以前のオーナーが飲食店をしていて、設備がそのまま残っている「居抜き物件」を探すのがおすすめです。
ただ、設備の新しい居抜き物件は、契約時の費用も高めに設定されています。「駅から近い」「路面店」「都心や繁華街にある」といった物件も、契約時の費用は高くなりがちです。
カフェのコンセプトと自己資金の両方を考慮して優先するべき条件を絞り、良い物件が出たら契約して開業する流れで計画するとよいでしょう。
カフェで働いてみる
まったくの未経験からカフェを開業するのが不安な場合は、一度カフェスタッフとして働いてみるのもおすすめです。
カフェでの接客や注文を受ける方法だけでなく、レジ打ちや伝票のつけかたなどは、普段サービスを受ける立場にいると意外とわからないものです。
注文を受けてからどのくらいのスピード感で提供するのがよいか、混雑時の対応やクレーム対応など、カフェでスタッフとして働いて学べることはたくさんあります。
開業時からスムーズな接客ができるようになりたい、自信を持ってカフェを開きたいと考えているなら、一度カフェや喫茶店の求人をチェックしてみましょう。
カフェ経営が学べる講座やスクールへ通う
カフェの開業手順や経営に関する知識をしっかりと学びたい人向けに、近年ではカフェ開業に関する講座やスクール、セミナーなども開催されています。
カフェでのサービス提供を学びたいのか、コーヒーの焙煎や豆に関する知識、バリスタの技術などを学びたいのか、損益計算やマネジメント、経営分析といったビジネスに関する知識を習得したいのかによって、受けるべき講座が異なる場合があります。
取得が必須ではないものの、カフェ開業に役立つ資格としては
- ・コーヒーマイスター
- ・バリスタライセンス
- ・調理師
- ・簿記検定
などが挙げられます。自身の苦手な分野について知識が深まりそうな講座やスクールを選ぶようにしましょう。
未経験でもカフェや喫茶店は開業できる!しっかりと準備を整えよう
カフェや喫茶店の開業は他の飲食店よりもハードルが低く、未経験でも開業することは充分可能です。開業したカフェを成功させて軌道に乗せるには、自己資金に余裕が必要となります。小さな物件やキッチンカーを利用した移動式カフェ、週末カフェなども検討しつつ、事業計画などの準備をしっかりと整えてカフェを成功させましょう。
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