カフェに業務用コーヒーマシンは必要?エスプレッソとの違いや種類について解説!
カフェを開業する際に、業務用コーヒーマシンは必要になるのでしょうか。エスプレッソマシンとの違いや、どのような種類があるのかについても知っておきたいところです。
ここでは、業務用コーヒーマシンの概要や種類に加え、選び方のポイントについて解説しています。コーヒーマシンを活かすアイテムなどについても紹介していますので、業務用のコーヒーマシン導入を検討する際の参考にしてください。
目次
コーヒーマシンとは
コーヒーマシンとはどのようなものなのか、業務用と家庭用との違いやエスプレッソマシンとの違いについて解説します。
コーヒーの抽出に使用する機器
コーヒーマシンとは、コーヒーを抽出する際に使用する機器のことです。コーヒーメーカーと呼ばれることもあります。コーヒーマシンがなくてもハンドドリップでコーヒーをいれることはできますが、毎回同じ味わいにするには経験と技術が必要です。
短時間でクオリティの高いコーヒーをたくさん抽出したい場合や、ハンドドリップの技術に自信がない場合などにコーヒーマシンを使用すると、安定した味わいのコーヒーを短時間で作ることができます。
また、カフェでコーヒーを抽出する際の機器として、エスプレッソマシンと呼ばれるものもあります。エスプレッソマシンはイタリアが発祥のエスプレッソを作るための機器です。エスプレッソはコーヒーマシンで作るコーヒーと似ていますが、作り方や味わいには違いがあります。エスプレッソマシンとコーヒーマシンの違いについては、のちほど詳しく解説します。
エスプレッソとは
エスプレッソとは、コーヒー豆を挽いてできたコーヒー粉をエスプレッソマシンへ投入(セット)し、高圧で抽出されたコーヒーのことです。高い圧力をかけて抽出する方法をエスプレッソと呼ぶこともあります。
家庭用、業務用に加え、フルオート(全自動)タイプ、セミオート(半自動)タイプがあり、大きさや機能も様々です。
エスプレッソマシンは高い圧力を使用するため短時間で効率の良い抽出が可能です。コーヒーの旨みが引き出され、酸味や苦味のバランスが良いコク深い味が楽しめます。コーヒーメーカーでは8~12gのコーヒー豆で120~150mのコーヒーが抽出出来るのに対し、エスプレッソは6~12gのコーヒー豆で1杯約25~30mlが一般的です。
業務用コーヒーマシンと家庭用の違い
コーヒーマシンには、エスプレッソマシンと同様、業務用と家庭用があります。業務用と家庭用の違いとしては
- コーヒーの抽出量
- 価格
の2点に大きく分けられます。
家庭用コーヒーマシンの抽出量が多くても10杯分程度であるのに対し、業務用は連続的にコーヒーの抽出が可能です。
また、本体価格も家庭用は数万円~20万円ほどであるのに対して、業務用は高価なものだと数百万円もするものもあるほどです。
また、抽出されたコーヒーのクオリティも、業務用の方が香り高く深い味わい傾向となります。
エスプレッソマシンとの違い
コーヒーマシンとエスプレッソマシンの違いを知るためには、ドリップコーヒーとエスプレッソの違いを知っておく必要があるでしょう。
コーヒーフィルターに挽いたコーヒー豆を入れ、熱湯を注いでゆっくりと抽出するドリップコーヒーに対し、エスプレッソは圧力をかけ、一気に抽出するのが特徴です。
ドリップコーヒーは時間をかけて抽出するため、コーヒー豆が持っている味わいがわかりやすく、エスプレッソマシンは高い圧力をかけて短時間で効率の良い抽出するため、濃厚な味わいとなります。
こうした抽出方法の違いから、コーヒーマシンとエスプレッソマシンは同じコーヒーを作る機器でありながら、似て非なるものであるということができます。
業務用コーヒーマシン・器具の種類
業務用コーヒーマシンには、以下のような種類があります。
ドリップ式
コーヒーフィルターを使い抽出していくオーソドックスなタイプのコーヒーマシンです。フィルターにはペーパータイプのほか、繰り返し使える金属製のメッシュタイプのフィルターを使った製品なども販売されています。
豆を蒸らして少しずつ熱湯を注いでドリップする工程を自動で行ってくれるため、回転率の高いカフェであれば準備した方がよいでしょう。
サイフォン式
フラスコとビーカーがついているような形状をしたサイフォン式のコーヒーマシンは、お湯が沸騰して移動する力を使ってコーヒー豆に浸透させ、ドリップよりも時間をかけて抽出するタイプです。
ドリップ式よりもすっきりとした味わいに仕上がりますが、抽出の準備に手間がかかるため、ゆったりと時間をかけてコーヒーの提供が可能な環境ならおすすめのタイプです。
カプセル式
1杯ずつのコーヒーが入ったカプセルと水をセットするだけでコーヒーが作れるカプセル式のコーヒーマシンは、使った後のお手入れが楽な点と、ドリンクの種類が豊富な点がメリットです。
コーヒーの味わいも本格的なものが多く手軽でおすすめですが、カプセルあたりのコストパフォーマンスを考えて価格設定する必要があります。
全自動
コーヒー豆を挽くところから抽出までをすべてやってくれるのが全自動タイプのコーヒーマシンです。
抽出する直前に豆を挽けるため、豆の酸化を防止して香り高いコーヒーを作ることができます。中挽きや細挽きなど、挽き具合が調節できるタイプもあり、自分だけのこだわりのコーヒーを手軽にいれることが可能です。
複合タイプ
エスプレッソとコーヒーの両方が作れる複合タイプのコーヒーマシンです。エスプレッソでもアメリカーノのようにさっぱりとしたコーヒーにすることは可能ですが、通常のドリップコーヒーとエスプレッソでは抽出方法が違うため、味わいには差が出てしまいます。
エスプレッソだけでなく、ドリップコーヒーも提供したい場合や、ラテアートにも挑戦したい場合には、複合タイプのコーヒーマシンを導入するとよいでしょう。
業務用コーヒーマシンの選び方
業務用コーヒーマシンを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
カフェの規模で決める
業務用コーヒーマシンと言っても、そのスペックは製品によってさまざまです。どの程度の集客や売上、注文数が予想されるかによって、大型の業務用コーヒーマシンが必要かどうか決まるでしょう。
逆に、お店の形態によっては家庭用コーヒーマシンやハンドドリップのみでも対応できる場合があります。
販売形式で決める
小さなお店でも混雑する時間帯がある、または1日あたりの回転数が多い場合には業務用マシンを導入した方がよいでしょう。
例えば、テイクアウトでコーヒーを提供するカフェやコーヒースタンドなどの場合、お店の延べ面積は小さくても、回転数は多くなるため、連続抽出が可能な業務用コーヒーマシンがあった方が混雑や行列を解消できます。
ドリップコーヒーやエスプレッソ、ラテアートなどバラエティ豊かなコーヒーを提供したい場合は、複合タイプのマシンを検討してみましょう。
スペックで決める
連続抽出できる量や給水タンクの容量に加え、お手入れのしやすさやグラインダー機能の有無、カップウォーマーやミルクフォーマーといった付加機能もチェックしましょう。カウンターやテーブルからキッチンが見える場合は、コーヒーマシンのデザインにもこだわって選びたいところです。
キッチンや棚に置けるスペースも考え、サイズもチェックして選ぶようにしましょう。
業務用コーヒーマシンの活用に欠かせないアイテムは?
以下のアイテムにもこだわると、業務用コーヒーマシンをさらに活用することができます。
コーヒー豆
コーヒーのおいしさは抽出方法で決まると言われるものの、コーヒー豆の種類や産地にもこだわって選びたいところです。
代表的なコーヒー豆の銘柄と産地は、それぞれ以下のようになります。
ブルーマウンテン(ジャマイカ産):「コーヒーの王様」と称される味わいはバランスがよく、香り高いのが特徴です。
キリマンジャロ(タンザニア産):酸味のある濃厚な味わいで甘みも豊かです。
コナ(ハワイ産):酸味と甘みとコクのある芳醇なコーヒーです。キリマンジャロ、ブルーマウンテンと並び「三大コーヒー」と呼ばれることもあります。
モカ(エチオピア産):フルーツを思わせる華やかな香りと酸味、甘みなどを持つコーヒー豆です。エチオピアのほか、イエメンもモカの産地となっています。
マンデリン(インドネシア産):酸味は控えめで、スパイシーな香りと苦みが特徴の豆です。
このほか、グアテマラやブラジル、コロンビアなど、産地の名称がそのまま銘柄になっている豆もあります。数種類の豆をブレンドすることも可能で、焙煎の度合いによっても味わいは変わってくるため、コーヒー豆の選定はとても奥深い世界となっています。
グラインダー
全自動タイプなど、コーヒーマシンにミルが搭載されているものもありますが、挽き具合にこだわりたいなら単体のグラインダーを導入するのもおすすめです。コーヒーを挽いた時の良い香りは、カフェの居心地をよくするエッセンスとしても役立つでしょう。
ちなみに、グラインダーとミルのどちらも同じ豆を挽く機能を持ったアイテムです。豆を砕いて細かくするのがミル、豆を切って細かくするのがグラインダーと呼ばれることもありますが、あまり厳密に分けていない製品もあるようです。呼び方にはこだわらず、機能や使い勝手で選ぶとよいでしょう。
カフェのこだわりを演出できる業務用コーヒーマシンを選ぼう
業務用コーヒーマシンは、連続して抽出可能なコーヒーマシンで、抽出できる量や価格などが家庭用とは異なります。また、エスプレッソマシンとは抽出方法が異なるため、ドリップタイプのコーヒーを多く提供するなら業務用コーヒーマシンの導入が必要となるでしょう。
カフェの形態によっては業務用コーヒーマシンが必要ない場合もあるため、混雑状況や売上予想、回転数などを目安に導入を決めるとよいでしょう。コーヒー豆やグラインダーにもこだわって、どこのカフェにも負けないコーヒーへのこだわりが実現できるコーヒーマシンを選べるといいですね。
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