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移動式カフェの開業は簡単?店舗型との違いや注意点を紹介

開業方法・準備

移動式カフェを開業しようとした場合、店舗型のカフェよりも簡単に開業できるのか知りたい人は多いのではないでしょうか。そもそも移動カフェとはどのようなスタイルのカフェなのか、店舗型との違いや開業の流れなども気になるところです。

ここでは、移動式カフェの概要やメリットとデメリットに加え、移動式カフェ開業までの大まかな流れについて解説しています。おすすめの仕入れ先についても紹介していますので、移動式カフェの開業を検討する際の基礎知識としてお役立てください。

移動式カフェとは

そもそも移動式カフェとはどのようなものなのでしょうか。その概要について解説します。

移動販売できるスタイルのカフェ

移動式カフェとは、固定された店舗を構えずに、車両などで飲食の提供を行うカフェのことです。「キッチンカー」や「フードトラック」と呼ばれることもあります。

移動式カフェは、文字通り場所を移動することが可能で、都心や郊外など自由に移動しながらコーヒーなどのドリンク、フードなどを販売できるのが一般的なスタイルです。

移動式カフェのメリット

移動式カフェのメリットには、以下のようなものが挙げられます。

初期費用が抑えられる

移動式カフェの場合、通常の店舗カフェと違って不動産の契約をせずに開業ができるため、店舗を構えるよりもリーズナブルに始めることができます。

移動式カフェ用の車両や設備の購入費用は必要ですが、店舗に業務用冷蔵庫やシンクなどの設備を購入することを考えれば、店舗でカフェを開業する費用の3分の1~5分の1ほどに抑えることが可能です。

販売できるエリアが変えられる

販売できるエリアを自由に移動できる点は、移動式カフェの大きなメリットといえます。各種イベントやお祭りなど、集客が見込まれるエリアへ移動して販売を繰り返せば、大きな収益を上げることも可能です。

全国各地を販売エリアにすることもできるため、ファンになってくれそうな客層へリーチしやすい点もメリットといえるでしょう。

ある地域では売上が振るわなくても、別の地域では想定の何倍も売れる、といった経験を重ねることで、移動場所の選定やメニューの改良にも反映することが可能です。

回転数を上げられる

移動式カフェでは、多くの場合テイクアウト型の販売スタイルとなります。そのため、店内でゆったりと過ごす店舗型カフェに比べると客の回転数が早く、より多くの売上に繋げることが可能です。

キッチンカーに行列ができれば、それが宣伝となってさらに行列ができるケースも少なくありません。大規模イベントで人気のカフェとなれれば、短期間で1年分の収益を上げられる可能性も少なくないでしょう。

移動式カフェのデメリット

さまざまなメリットのある移動式カフェですが、以下のようなデメリットがある点も留意しておきましょう。

インテリアが制限される

移動式カフェの場合、外装や内装を施すといっても、店舗型ほどインテリアに凝ることは難しくなります。販売するカウンター周りや看板、のぼりやポスターなどのアイテム程度となるでしょう。看板や装飾アイテムも持ち運びできるものや折り畳み式となれば、デザインや大きさに制約が出てきます。

制約のある中からコンセプトに近いアイテムを選ぶこととなるため、店舗型とは違った悩みがあるでしょう。

メニューに縛りがある

移動式カフェでドリンク以外にフードも提供する場合、調理方法にも大きな制限がかかるケースが多いでしょう。

その理由として、車内では本格的な煮炊きをすることができず、最低限の加熱調理と盛り付け程度となるからです。

もしも移動販売でカレーを提供する場合、移動カフェとは別にカレーを仕込む調理場を確保する必要があります。自宅のキッチンなどで調理したフードを提供することはできないため、仕込み場所が確保できない場合には仕入れた食材を提供することとなるでしょう。

リピーター獲得が難しい

移動式カフェのデメリットとして、リピーターの獲得が難しい点も挙げられます。たまたま訪れたイベントで購入してくれた人がいたとしても、次にいつ、どこで買えるかわからなければ、リピーターとなることができないからです。「次はどこに出店するのかがわかりにくい」という点は、固定の店舗を構えるカフェにはないデメリットとなってしまいます。

この問題を解決する対策としては、SNSの活用が欠かせません。事前の出店告知や今後のスケジュールなどをこまめに投稿し、販売時にはアカウント情報を記載したフライヤーを同梱したり、フォローや友達申請で割引したりといったPR活動をするのもよいでしょう。

出店するイベントでしか販売しない特別メニューなども設定すれば、SNSをフォローしていて近隣に住む人であれば、再度足を運んでくれる確率は高まります。

平日にランチ販売をする場合は、販売時間に規則を設けることで、周辺の人々へ認知されやすくなるでしょう。

このほかにも、天候に左右されやすい点や、地域によって出店場所の許可が取りにくい場合があるといったデメリットもあります。

移動式カフェ開業までの流れ

移動式カフェの開業は、概ね以下のような流れで進めることとなります。

コンセプトを決める

移動式カフェに限らず、カフェや飲食店を開業する際には、しっかりとコンセプトを決めるようにします。

移動カフェの場合、コーヒーやドリンクのほか、サンドイッチやホットドッグ、カレーやタコスといったメニューが販売しやすいでしょう。

「オーガニックな素材で作ったサンドイッチ」「激辛の韓国風チーズドッグ」「低糖質ソイラテ」など、提供するメニューが決まれば、看板や車両の外装デザインも決めやすくなります。

店舗型カフェと違いストックする場所に限りがあるため、メニューは数点程度に厳選するのがおすすめです。「〇〇専門カフェ」のように、1つのメニューに特化して提供する方法もあります。

必要な届出・資格を確認する

コンセプトが決まったら、最寄りの自治体や保健所などで移動式カフェの開業に必要な届出や資格を確認します。

移動式カフェであっても、店舗型と同様に飲食店の営業許可申請と、食品衛生責任者の資格は必要です。フードをメニューに入れる場合は、仕込み場所の確保も必要となります。

自宅以外にメニューの仕込み場所を確保する方法としては、飲食店やバーを営業している知人や家族などがいれば、店舗のキッチンを借りることができれば、コストを抑えられるでしょう。仕込み場所が確保できない場合は、カット野菜と冷凍食材を加熱して提供するなど、仕込みの必要がないメニューに限定する方法もあります。また、車で移動販売する場合、使用する車の申請も必要となります。

出店するエリアのリサーチ

出店したいと考えているエリアのうち、どのあたりに車を停めて販売できそうかをリサーチしましょう。公道やビルの前、駐車場や公園、商業施設の敷地内など、移動販売に使えそうな場所があっても、無断で駐車して販売することはできません。各地方自治体や商工会議所などへ問い合わせて、出店許可が出そうな場所を聞いてみるのも1つの方法です。フードフェスのようなイベントの場合、事前のエントリーと出店料を支払うことで販売が可能となるため、最初のうちはイベントに限定して販売するのもよいでしょう。

移動カフェに使用する車両・設備などの準備

移動カフェの届出や出店場所のリサーチができたら、実際に販売で使用する車両や設備の準備に入ります。

車両の購入は、中古のキッチンカーから選ぶのがリーズナブルでおすすめです。費用がかかってもキッチン部分にこだわりたい場合は、軽トラックやバンなどをベースにキッチンカーへ改造します。

店名のロゴプリントや看板、メニュー表のほか、テイクアウト用のカップ、決済方法に応じたレジなども必要です。メニューに応じて加熱設備やエスプレッソマシンなども準備しましょう。

メニューに必要な食材の仕入れ

車両や設備が揃ったら、開業に向けて食材の仕入れを行います。ある程度まとまった量を仕入れた方が割安となりますが、賞味期限や保管場所なども考慮して仕入れを決めることが大切です。

また、常備する必要のある食材がある場合、品切れになるとメニューが提供できなくなってしまいます。開業後は常に購入可能な仕入れルートを確保しておくようにしましょう。

定番のメニューを決めずに、旬の野菜や果物を使って季節ごとのメニューを提供する方法もあります。「桃のかき氷」「柿のマフィン」など、季節に応じたおすすめを開発するのもよいでしょう。

まとめ

移動式カフェは、特定の店舗を構えずに車両などで移動できる販売スタイルのカフェで、コストを抑えてカフェが開業できるため、移動カフェが出店できるイベントも増えてきており、人気のカフェとなっています。

初期費用が安く、自由に移動できるメリットがある反面天候に左右されやすく、メニューやインテリアに制限があるといったデメリットもありますが、回転数を上げられることから、短期間で大きな収益を上げられる可能性もあります。

店舗型カフェとの違いや開業時の流れなども確認して、自分にあったスタイルのカフェ開業を検討しましょう。

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