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ネルドリップ式(布)
コーヒーの粉にお湯をかけて、ろ過する方法を18世紀にフランスのブリキ職人が発明しました。日本では
出汁を濾すフランネルを使用したことから「ネルドリップ」と呼ばれています。一度に大量のコーヒーを作る方法の一つでしたが、近年は少量抽出用のネルフィルターを使用したコーヒーを提供するお店やご家庭で楽しまれる方が増えています。ここでは伝統的な大量抽出の方法をご紹介します。
必要な器具
・ネル(布)フィルター・抽出ポット
・3分計(キッチンタイマー)
・コーヒー液受けポット ※保温性の高いホーローまたはステンレス素材がおすすめです
・コーヒー粉(やや荒挽き~中挽き)
・大型クリップ
杯数 | コーヒー粉量 | でき上がり量 | 使用湯量 | 濾し袋のサイズ | コーヒー液受けポットのサイズ |
---|---|---|---|---|---|
5杯 | 50g | 600 ml | 720 ml | 2-1(5杯用) | #11(1.1 L)~ #13(1.6 L) |
10杯 | 100g | 1,200 ml | 1,440 ml | 2-2(10杯用) | #15(3 L) |
ネルドリップ式(下準備)
1 ネル面(起毛のある面)を外側にした濾し袋を写真①のように流水に通して洗い、写真②のように固く絞り、広げてシワをのばします。
※新品の布は表面に糊が付いているため、ぬるま湯でもみ洗いして落としてからコーヒー粉を加えた水で20分程煮て、コーヒーをなじませます。
(目安 水1Lに対してコーヒー粉10g)
※新品の布は表面に糊が付いているため、ぬるま湯でもみ洗いして落としてからコーヒー粉を加えた水で20分程煮て、コーヒーをなじませます。
(目安 水1Lに対してコーヒー粉10g)
写真①
写真②
2 事前に温めたコーヒー液を受けるポットに濾し袋を被せ、写真③のように大型クリップでゆるまないようにしっかり止めます。
写真④のように手を入れてポットの中に濾し袋を押し返し、でき上がり量のコーヒー液に触れないよう、濾し袋の深さを調節します。これで器具の準備は完了です。
写真④のように手を入れてポットの中に濾し袋を押し返し、でき上がり量のコーヒー液に触れないよう、濾し袋の深さを調節します。これで器具の準備は完了です。
写真③
写真④
ネルドリップ式コーヒーのいれ方
1 濾し袋をセットしたポットに杯数分のコーヒー粉をいれて表面をならします。
ポットに目盛が無いため、事前に使用湯量(でき上がり量の2割増)を抽出用のポットに準備したら、3分計をスタートし注ぎ始めます。
ポットに目盛が無いため、事前に使用湯量(でき上がり量の2割増)を抽出用のポットに準備したら、3分計をスタートし注ぎ始めます。
2 1回目は、コーヒーのおいしさを決める一番大切な工程です。
粉全体にお湯が浸み込む程度に、中央からゆっくりと「の」の字を描くようにていねいに注ぎ、20秒程待ちます。
湯量の目安はコーヒー粉量の約2倍です。
粉全体にお湯が浸み込む程度に、中央からゆっくりと「の」の字を描くようにていねいに注ぎ、20秒程待ちます。
湯量の目安はコーヒー粉量の約2倍です。
写真⑤
3 2回目は、コーヒーの風味が一番良く出ますので、たっぷりと注ぎます。
中央で上下して泡を充分に出してから、写真⑥~⑦のように手前から時計回りに高低をつけながら一周させ、泡を充分に出します。
濾し袋は伸縮性があるうえどこも押さえつけないため、粉が対流して充分に膨らみ、風味豊かな味わいが引き出されます。
中央で上下して泡を充分に出してから、写真⑥~⑦のように手前から時計回りに高低をつけながら一周させ、泡を充分に出します。
濾し袋は伸縮性があるうえどこも押さえつけないため、粉が対流して充分に膨らみ、風味豊かな味わいが引き出されます。
写真⑥
写真⑦
4 3回目以降は、注ぐタイミングがとても大切です。
中央がくぼみ、写真⑧のように表面の泡の層が崩れない内に2回目と同様に注ぎます。
※新しい泡は白くなります。
中央がくぼみ、写真⑧のように表面の泡の層が崩れない内に2回目と同様に注ぎます。
※新しい泡は白くなります。
写真⑧
5 1回目は浸み込ませる位の量を、2回目は一番多く、3回目、4回目と徐々に湯量を少なく注ぎ、合計で5~6回に注ぎ分けてお湯を使い切ります。
注ぎ始めから3分経ちましたら濾し袋を取り外します。
コーヒーを軽くまぜ全体の濃度を整え、あらかじめ温めたコーヒーカップに注ぎます。
注ぎ始めから3分経ちましたら濾し袋を取り外します。
コーヒーを軽くまぜ全体の濃度を整え、あらかじめ温めたコーヒーカップに注ぎます。
濾し袋の取り扱い
・新品の布フィルターは表面に糊が付いているため、ぬるま湯でもみ洗いして落としてから、コーヒー粉を加えた水で20分ほど煮込み、コーヒーをなじませます。
・使用後の布は非常に熱いので周りから水をかけて冷ましてから絞り、コーヒー粉を捨ててよく水洗いし、フタ付きの容器に水をつけたまま冷蔵庫で保管します。(写真⑨)(保管用の水は1日3回ほど取り替えます)
・使用後の布を洗う際は流水で、洗剤は使用しません。洗剤で洗うとその匂いが布に移り、乾燥させると布目についたコーヒーの脂肪が酸化します。
・使用後の布は非常に熱いので周りから水をかけて冷ましてから絞り、コーヒー粉を捨ててよく水洗いし、フタ付きの容器に水をつけたまま冷蔵庫で保管します。(写真⑨)(保管用の水は1日3回ほど取り替えます)
・使用後の布を洗う際は流水で、洗剤は使用しません。洗剤で洗うとその匂いが布に移り、乾燥させると布目についたコーヒーの脂肪が酸化します。
写真⑨