ほろ苦いコーヒーや、ビターチョコやダークチョコのような苦みを感じるコーヒーを楽しむポイントについてご紹介します。
Contents
コーヒーに苦みを感じる理由
コーヒーに苦みを感じる理由についてご紹介します。
1つはコーヒー豆に含まれる苦み。もう1つは焙煎時につくられる苦み。その「苦み」についてご紹介します。
コーヒー豆に含まれる苦み
コーヒーには苦みを感じるといわれるカフェインやトリゴネリン、クロロゲン酸などが含まれています。カフェインはコーヒーに含まれる苦みの一部とよく言われますが、カフェインを除去したカフェインレスコーヒーにも「苦み」の味わいはあります。
また、クロロゲン酸類のポリフェノールも、コーヒーの苦みを形成している成分の1つです。クロロゲン酸類由来の苦みについては、焙煎することにより削減されます。
コーヒー豆が本来持っている苦みは品種や産地によっても異なります。コーヒーの種類は「アラビカ種」「カネフォラ(ロブスタ)種」「リベリカ種」の3つに大きく分けられ、この3つは「三大原種」と呼ばれています。
現在生産量の多くを占め、広く世界的に流通しているのはアラビカ種で、続くカネフォラ種の生産量は全体の3~4割、リベリカ種は全体の1%以下で、一部地域でのみ生産されています。
一般的にカネフォラ種はアラビカ種よりも苦みを感じやすいとされています。カネフォラ種にはアラビカ種よりもクロロゲン酸類(ポリフェノール)が多いため、苦みの味わいを際立てさせたいブレンドなどに使用されています。
焙煎による苦み
コーヒーの苦みは焙煎によっても引き出されます。焙煎とは、コーヒーの原料である生豆に熱と圧力を加えていく工程をさします。焙煎を行うことでコーヒーの生豆に化学変化が起こり、コーヒー豆独特の酸味や苦みが引き出されるのです。
焙煎の深さには段階があり、焙煎が深くなるほど、コーヒーの苦みやコクは深くなります。
焙煎が浅いものはコーヒーがもともと持っている完熟した果実としてのさわやかな酸味を感じやすく、煎りが深くなるほど、苦みを強く感じる味となります。
ミディアム~ハイロースト(中煎り)以上となると、焙煎深度により生じる苦みが際立ちます。
コーヒーの産地による特徴と焙煎の深さにも相性があり、しっかりした酸味が特徴のケニア、キリマンジャロ、コロンビア等はシティロースト(やや深煎り)~フレンチロースト(極深煎り)の焙煎深度になっても酸味は残り、甘い余韻を感じる苦みになります。
中米の高地産のコーヒーはスッキリした酸味は残り、クリーンな苦みとなります。また、エチオピア産のモカは、柔らかい口当たりの酸味と柔らかい苦みの味わいとなります。
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抽出による苦み
コーヒー豆の苦みと焙煎による苦み以外に、抽出によって苦みが際立つ場合もあります。
抽出時に苦みを感じやすくなるポイントとしては
- 1. 挽き方:中挽きより細かい場合
- 2. 分量:粉量が多く、湯量が少ない場合
- 3. 湯温:温度が高すぎる場合(96℃以上)
- 4. 時間:適時の時間を過ぎてしまう場合
などが挙げられます。
苦みは、時間の経過とともに多く抽出されるため、ドリップの場合は後半の湯量が多いと苦みが際立つ傾向となります。
また、抽出する際に使うコーヒー粉が多かったり、お湯の量が少なかったりすると濃く抽出され、苦みを強く感じる場合があるでしょう。
氷やミルクを加える目的で濃く抽出した場合は、加える氷やミルクが少ないと苦みを感じやすくなります。
コーヒーの苦みを楽しむためのポイント
コーヒーの苦みを楽しむためのポイントや、苦みを抑えたコーヒーを楽しみたい場合のポイントについてご紹介します。
産地や焙煎の選び方
苦みが苦手な場合は、ブラジル産など、比較的マイルドでバランスのとれた味わいのコーヒーを選ぶのがおすすめです。
焙煎の度合いも重要です。しっかりとビターなコーヒーを楽しみたいなら、深煎りを、苦みを抑えて酸味を楽しみたい場合は浅煎りを選ぶとよいでしょう。
産地や品種、焙煎の相性を見る例として、カネフォラ種の生産量1位のベトナム、2位のインドネシアのコーヒーはミディアムローストでも苦みを感じられ、焙煎度合いが深くなるほどしっかりとした香味と苦みを感じるコーヒーとなります。
アラビカ種の生産量1位のブラジルは柔らかい苦みを、インドネシアのマンデリンは滑らかな苦みを味わうことができます。
しっかりした苦みを楽しみたい場合はこれらがメインに配合されているブレンドや焙煎度合いが深く、外観が黒色でツヤツヤとした見た目のコーヒーを選んでみてはいかがでしょうか。
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おすすめの抽出方法
コーヒーを抽出する際は、お湯の量やコーヒー粉の適量を知ることでおいしくいれることができます。
例えばペーパードリップでいれる場合、1杯あたりの出来上がり量を120mlとした場合、使用するコーヒー粉は10gが基本となります。
ビターなコーヒーを楽しみたい場合は、エスプレッソマシンやフレンチプレスで抽出するのもおすすめです。
エスプレッソコーヒーは中煎り~深煎りで極細挽き、フレンチプレスはやや深煎りの中挽きを選ぶなど、コーヒーの焙煎や挽き方によって相性のよい抽出方法を選ぶようにしましょう。
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コーヒーの苦みを調整したい場合
抽出後のコーヒーを調整する場合は、お湯やミルクで割ることもおすすめです。抽出後にミルクや砂糖を加えることで苦みを調整することもできます。
後半に苦みが多く抽出されますので規定時間より早めに終えることで調整できますが、全体に弱い味わいとなります。
ビターなコーヒーの楽しみ方
ビターなコーヒーを楽しむおすすめの方法もご紹介します。
おいしいビターなコーヒーの特徴
ビターなコーヒーは、コーヒー豆を深煎りに煎ることで生まれる香ばしさや苦み、コクを特徴としています。
チョコレートや黒糖を思わせるなめらかな口当たりや、スモーキーなトーストのような香ばしさもビターなコーヒーの特徴です。味わいや香り、コクや深みのある苦みなどを楽しみましょう。
苦みを感じるコーヒーのおいしい飲み方
苦みを感じるコーヒーのおいしい飲み方としては、甘みを加える方法がおすすめです。甘みを補うことで、苦みとの相乗効果が生まれ、よりおいしさを楽しむことができます。
甘みの選択肢として、ブラウンシュガーや黒糖、コーヒーシュガー、黒蜜やメイプルシロップ等、添える甘さに拘ってみてはいかがでしょうか。板チョコレートをつまみながら楽しむのもおすすめです。
また、コーヒーの苦みは乳製品とも相性がよいため、ミルクやクリームを加えるのもよいでしょう。
アイスの場合はアイスクリームを浮かべたり、アイスミルクで割ると、苦みがよいアクセントとなっておいしいコーヒーフロートやアイスカフェオレが楽しめます。
ホットの場合は、同じくらいに温めたミルクやホイップクリームを浮かべ、ウィーン風にして溶かしなら楽しむのもいいですね。
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ビターな苦みを感じるコーヒーは、お酒との相性も抜群です。甘みとともにウイスキーやブランデー、リキュール等を加えるのも、休日や夜に楽しむコーヒーとしておすすめです。
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ビターなコーヒーに合うスイーツ
ビターなコーヒーに合わせるなら、チーズや生クリーム、アイスなどの乳製品を使ったスイーツとの相性がよいでしょう。
ベイクドチーズケーキ、モンブラン、ガトーショコラ、クリームブリュレなど、口に含んだ後にスイーツの余韻が残るものが、コーヒーが持つ苦みとお互いを補うためおすすめです。
もっと大人な組み合わせを楽しみたいなら、アフォガード、ティラミス、キャラメルソースなど、コーヒーやビターさを感じるソースを使ったスイーツと合わせてみるのもよいでしょう。
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ビターなコーヒーで大人なコーヒータイムを楽しもう
コーヒーの苦みを感じる理由には、コーヒー豆に含まれている苦み成分のほか、焙煎によってコクや酸味とともに引き出される苦みなどが挙げられます。
ビターなチョコレートのような奥深い苦みはミルクやチーズなどの乳製品と相性が良いほか、アルコールと合わせるのもおすすめです。お気に入りのビターなコーヒーを見つけて、ちょっと大人なコーヒータイムを楽しんでみましょう。