トアルコ トラジャコーヒーには物語があります。
「幻のコーヒー」と呼ばれていたこのコーヒーを、インドネシア・スラウェシ島のトラジャ地方で復活させて商品化したのは１９７８年のこと。以来、現地の人々と共に理想のコーヒーを求め、試行錯誤を繰り返してきました。そして、今では日本全国のみならず、世界からも支持を受けるブランドになりました。
2008年から始めた「トアルコ トラジャマイスター店認定制度」は、トアルコ トラジャの物語を一緒になって紡ぎ、広くお客様にそのおいしさを伝えていただくお店を認定するものです。
認定には「適正な抽出方法や提供温度が守られている」など、本来の香り高い味わいが提供されていることはもちろん、トアルコ トラジャへの理解と共感、そして愛が求められます。
認定店はいわば「おいしいトアルコ トラジャが飲めるお店」の代表格。今回は、全国のマイスター認定店の中から7店をご紹介します。

熱々のスパゲティを口に入れるたびに笑顔が広がる――。ここ「APPLE」は直火のセラミック皿でいただくスパゲティが人気のお店です。「うちは大盛り、大々盛りもできるので、家族連れやカップルのお客様はシェアして食べることも多いです」と店長の原利文さん。北海道産の牛乳やチーズ、そしてベーコンなどを使った11種類のスパゲティがメニューに並びます。
おなかが満たされた後はコーヒーの出番ですが、こちらは一択。メニューにあるのはトアルコ トラジャだけです。「最高の味を楽しんでもらいたくて。私自身、これ以上ないと感じているので」。
食後の一杯にも、思わず笑顔がこぼれます。

　築地の路地奥に佇たたずむレンガ造りのビルの1階。赤いテントとキーコーヒーのロゴが印象的な喫茶店は、雑誌やテレビにもよく取り上げられる評判店です。「メニューはどれも、トアルコトラジャの味わいと香りを邪魔しないように追求した、コーヒーありきのものなんです」とマスターの長谷川宏樹さん。看板メニューの通称「たまごサンド」の誕生も、15年前にトアルコトラジャのストレートコーヒーを提供し始めたことによるのだそう。「コーヒーのおいしさに負けない味を求めて、たどり着いたメニューです」。
　店内にはマスターがサイフォンでいれる香りと共に、トラジャへの愛があふれています。

　1945年にオープンして以来、おいしいケーキと憩いの空間を提供し続けている洋菓子店。外壁にあしらった巨大なタペストリーに、トアルコトラジャへの想いの強さが感じられます。「初めて飲んだ時、その香りと味わいに驚きました。これをお店の主力メニューにすべく、看板を一新したんです」とオーナーの本道ほんどう治雄はるおさん。
　その想いはコーヒーのいれ方にも表れています。「うちは洋菓子店。甘いケーキを食べながら飲んでもらうので、コーヒーの粉を多めに使って、味をしっかり出しています」。
　ちょっぴり贅沢ぜいたくな一杯。そこに、喫茶店とは異なる洋菓子店の矜持きょうじが感じられます。

　マスター夫妻が切り盛りするアットホームな雰囲気の喫茶店。先代がトアルコ トラジャを提供し始めて約35年。「トラジャ目当てで通ってくれる常連さんが多いですね。僕もコーヒーはいろいろ飲み歩きましたが、この芳醇ほうじゅんな香りに勝るものには出合えませんでした。香りに惚ほ込んでいます」とマスターの城生じょうの卓也たくやさん。家庭的な定食メニューが評判で、日替わりランチは40種以上をそろえる。「食後の一杯を楽しんでほしいので、忙しいお昼時でもコーヒーは一杯ずつハンドドリップでいれています」。
　おいしい料理でおなかを満たした後に、コーヒーを味わう…。心がほっこり温かくなる空間です。

　ホテルの3階に広がるのは、博多駅前とは思えない静かで洗練された空間。落ち着いた雰囲気の喫茶店はさまざまなニーズに応えています。「待ち合わせや商談、お食事などいろいろなお客様がいらっしゃいますので、どなたにもリラックスしていただけるサービスを心掛けています」と料飲部の筑紫ちくし陽平ようへいさん。コーヒーはお客様の多くが注文するメニューなので、おもてなしとしてトアルコトラジャの味わいは最適。「苦みと酸味が強くリッチな味わいは、スイーツと一緒にいただいても負けません。固定ファンも多いですよ」。駅前のオアシスでのひと時に、とっておきの一杯をどうぞ。

「甘いものは人の心を幸せにします」と話す店主の武田善信さん。1985年の創業時は10種ほどだったパフェが、お客様の要望に応えるうちに99種にまで増えました。トップにドーム状の赤いケーキ（カスタードクリーム入り）を置いたりんごパフェをはじめ、どれにするか目移りしてしまいそう。そんなパフェと一緒に味わいたいのが、トアルコトラジャ。武田さんは「程よい苦みと酸味があり、パフェの甘さをすっきり引き立てます」と相性のよさを語ります。
　店名は人が幸せな時にハミングするメロディに由来。「シャララ♪」と口ずさみたくなる甘いひと時に、そっと寄り添う一杯です。