お家で美味しいコーヒーをいれたいとお考えの方は多いですよね。豆の選び方やいれ方が大切なのはもちろんですが、抽出する水の種類によってもコーヒーの味が変わることはご存知でしょうか?そこで今回は、水の種類によるコーヒーの味わいの違いや、コーヒーをいれる際のコツについてご紹介していきます。
2020.07.01
お家で美味しいコーヒーをいれたいとお考えの方は多いですよね。豆の選び方やいれ方が大切なのはもちろんですが、抽出する水の種類によってもコーヒーの味が変わることはご存知でしょうか?そこで今回は、水の種類によるコーヒーの味わいの違いや、コーヒーをいれる際のコツについてご紹介していきます。
コーヒーは豆選びや淹れ方も大切ですが、実は「水選び」も美味しくいれるためにとても重要。どの種類の水で抽出するかによって、コーヒーの味わいは変わります。
水には、軟水から非常に硬度の高い硬水までさまざまな種類があります。
そもそも硬度とは、水1Lあたりに含まれているミネラルの含有量により区別され、ミネラル分を炭酸カルシウムに換算して表されます。
軟水はミネラルが少なく、硬水はミネラルを多く含む水と表現できます。一般的には、軟水は硬度100mg/L以下、硬水は300mg/L以上と言われています。
さらに細かく見ると、硬度の分類には以下のような基準が設けられています。
硬度の分類 | 硬度の範囲 |
---|---|
軟水 | 60未満 |
中程度の軟水 | 60~120 |
硬水 | 120~180 |
高度な硬水 | 180以上 |
味の好みは人それぞれなので、この水を使えば美味しくなる!と一概に言えません。軟水や硬水を使った味の違いを下記でご紹介していきますので、ご自身の好みに合ったものを探してみましょう。
軟水はコーヒーの味への影響が少ないのが特徴。そのため、コーヒー本来の味が出やすいと言われています。また、日本の水道水は「弱軟水」のため、飲み慣れている点でも適していると言えるでしょう。
硬水は固い味わいでミネラル分が多い分、抽出が促されにくくなります。そのため、味や香り立ちが弱い傾向があるでしょう。例えば、煎りの深いコーヒーを使用した場合、苦味が苦手の方は飲みやすくなります。
日本の家庭で一般に水道水として使われる、軟水を使ったコーヒーのいれ方やそのコツをご紹介します。あわせて、硬水を使う際のポイントも解説。
こちらでは、ペーパーフィルターを使った「ペーパードリップ」といういれ方でご紹介していきます。
【必要な器具】
目安の分量 | ||
---|---|---|
杯数 | コーヒー粉量 | 出来上がり量 |
1杯 | 10g | 120ml |
2杯 | 20g | 240ml |
3杯 | 30g | 360ml |
【いれ方】
①ケトルでお湯を沸かしてドリッパーとサーバーにお湯を通して器具を温めます。
②ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、杯数分のコーヒー粉を入れます。
③お湯をコーヒーに注ぎ分けていきます。
この時、お湯の温度(軟水)は95℃より高いとしっかりした味わいに、85℃より低いと弱く物足らない味わいになるので押さえておきましょう。お湯の温度で好みの味わいを調整できます。
また、高過ぎると苦味や雑味が多く出て、低過ぎると香りが弱くなってしまうことがあるため、お湯の温度には気をつけましょう。
④ 1回目は、粉全体にお湯が馴染むよう、渦を描くように少しずつゆっくりと注いで、20秒ほど蒸らします。蒸らすことで、コーヒーからガスが放出され、コーヒーの美味しい成分を引き出すことができます。
⑤ 2回目は、1回目よりもたっぷりな量で、中央に円を繰返し描きながら注いで風味を出させます。3回目以降は、泡が消えないうちに2回目よりも少量のお湯で、数回に分けて注いでいきます。
⑥出来上がりの量まで注いだら、用意していたカップに注ぎ完成です。
≫さらに分かりやすく|ペーパードリップコーヒーのいれ方解説動画はこちら≪
硬水にはミネラル等が多いため、沸かすとケトルやコーヒーメーカー内に水垢(スケール)が付きやすくなります。硬水が主流の国では、マシンのボイラーが痛むため浄水器を通して軟水にしています。硬水を使用する場合、お手入れは頻繁に行うことをおすすめします。
上記にもありますように、日本の水道水は「弱軟水」が一般的です。コーヒーをいれる水としては使いやすいでしょう。ただし、水道水独特の塩素臭が気になる場合もあります。下記で、水道水を使う際のポイントや注意点を3つご紹介していきます。
蛇口から汲みたての新鮮な水道水を使いましょう。長時間煮沸したものや汲み置きしたもの、二度沸かし直したお湯などは使わないように。 ただし、朝一番の時や外出から戻った時の水は、水道管に溜まっていた水なので、しばらく出し続けた後の水を使いましょう。
水道水を使用する場合、独特の塩素臭が気になる場合もあります。その際は、一度沸騰させることである程度軽減できるでしょう。それでもカルキ臭が気になる場合は、水道水の不純物を取り除く浄水器を通すことをおすすめします。
水道管が古くなると、鉄がサビに変わり、水道水と一緒に出てくるケースがあります。鉄分はコーヒーの味にも変化を与えてしまうもの。鉄分が気になる場合は、水道水の使用は控えましょう。
水だけでなく、その他コーヒーの味を美味しく保つために気をつけるポイントをいくつかご紹介していきます。
硬水を使用の場合は、焙煎が深めのコーヒーを選ぶのがおすすめです。
高地産で焙煎が浅いコーヒー豆ほど固いため、硬水や低い温度のお湯を使用すると抽出不足になりやすく、そのコーヒー本来の味わいを楽しむことができなくなってしまう可能性があります。
また抽出しやすい豆の種類についても把握しておきましょう。コーヒー豆と水の相性を考えて選ぶことをおすすめします。
コーヒーをいれる際は、水の量や温度も重要です。いれる時の材料はコーヒー豆と水の2つで、出来上がったコーヒー液の約99%が水です。水の素材はとても大切ですが、どれくらいの温度のお湯を使用するかにも気をつけましょう。お湯の温度は90℃~95℃くらいが適切です。お湯の温度によって、味わいや香りに違いが出てきますので、色々試して自分の好みに合ったものを探してみましょう。
注ぎ方によっても味に違いがでます。特に、ペーパードリップの場合、美味しさを決める1回目の蒸らしは重要。また、ペーパードリップ以外にもさまざまな抽出方法があります。それぞれの抽出方法によって、適切な注ぎ方をマスターし、美味しいコーヒーを堪能しましょう。
お湯を沸かすケトルやポットの手入れにも気をつかう必要があります。抽出した後のコーヒーカスが器具に残らないようにしっかりと洗い流すなど、それぞれの使用する器具の正しいお手入れ方法についても、きちんと把握しておきましょう。
コーヒー豆を適切に保管することにも気をつけましょう。コーヒー豆はデリケートな食品なため、保存の仕方で味に影響が出てしまうこともあります。豆を保存する適切な方法や保存場所を把握して、豆の鮮度を保ちましょう。
また、水や沸かすケトルの保管も大切です。使用する材料や器具に気をつかい、自宅でも美味しいコーヒーを楽みましょう。
コーヒーの味は、どの水の種類で抽出するかによって変わります。軟水は、コーヒー本来の味わいが楽しめ飲みやすく、硬水は、固い味わいで、コーヒーの苦みを和らげる特徴があります。水の硬度で味わいが変わるため、自分好みの水で自宅でも美味しいコーヒーを存分に楽しみましょう。
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