SNSやメディアで見かけることのある「オレグラッセ」とは、どんな飲み物なのでしょうか。
名前の由来やどんな味なのか、自宅で試せる作り方などもあれば知りたいですね。
この記事では、オレグラッセの由来や味わい、基本の作り方に加え、オレグラッセの楽しみ方もご紹介しています。「ちょっと変わったコーヒーメニューを試したい」「オレグラッセについてもっと知りたい」といった際の参考としてご活用ください。
Contents
オレグラッセとは
オレグラッセとはどのような飲み物なのか、名前の由来や似ている飲み物、どんな味わいなのかについて見ていきましょう。
コーヒーとミルクが2層に分かれた飲み物
オレグラッセとは、コーヒーとミルクを使った飲み物で、コーヒーとミルクが2つの層になっているのが特徴のアイスコーヒーです。
コーヒー色とミルクの乳白色のコントラストがはっきりとした、綺麗な層になっている見た目が美しく、SNSを中心に話題となっています。ちなみにコーヒーとミルク、どちらが上でどちらが下か、明確な決まりは無いようです。
オレグラッセの由来
オレグラッセ(au lait glace)とは、フランス語で「ツヤを出す(調理を施した)牛乳」を意味します。オレは牛乳を、グラッセとは、砂糖を使ってツヤを出すフランスの調理方法を指します。「マロングラッセ」や「にんじんのグラッセ」など、日本でも有名な調理法の1つです。オレグラッセを作る際、牛乳に甘いシロップを加えることから、この名前がついたのではないかともいわれています。
また、「コーヒーと牛乳」を意味するカフェオレ(café au lait)はフランス発祥の飲み物ですが、オレグラッセはフランス発祥ではなく、日本の喫茶店が発祥といわれています。
オレグラッセとカフェオレの違いは?
オレグラッセに似ている飲み物には、牛乳とコーヒーを1:1で注いで作るカフェオレや、スペインのカフェオレと呼ばれるカフェコンレーチェやイタリアカフェラテが挙げられます。
オレグラッセがドリップコーヒーと牛乳で作るのに対し、カフェコンレーチェはエスプレッソコーヒーと牛乳で作ります。また、カフェオレやカフェコンレーチェはコーヒーと牛乳が混ざっているのに対し、オレグラッセは綺麗な層に分かれています。
オレグラッセはどんな味?
オレグラッセは、カフェオレやカフェコンレーチェとレシピが似た飲み物ではあるものの、コーヒーとミルク、シロップが混ざらず層になっているため、より複雑な味わいを楽しむことができます。
コーヒーの苦みとミルクの甘み、それぞれを味わいつつ、両方がマリアージュした味わいも楽しむことができるため、「コーヒーだけ」「ミルクだけ」「コーヒーにミルクが少し混ざっている」「ミルクにコーヒーが少し混ざっている」など、最後までさまざまな味わいを体験することが可能です。
オレグラッセの作り方
コーヒーとミルクの味が両方楽しめるオレグラッセが2層になる理由や基本の作り方、おいしく作るポイントをご紹介しましょう。
オレグラッセが2層になる理由
オレグラッセがコーヒーと牛乳のきれいな2層になる理由として、液体の重みが異なる場合に、重い方が下へと沈む性質を利用している点が挙げられます。
コーヒーと牛乳だけなら、別々に注いでも混ざってしまいますが、牛乳にガムシロップを混ぜることで、綺麗な2層にすることが出来ます。
オレグラッセの基本の作り方
<用意するもの>
- アイスコーヒー 50ml
- 牛乳 100ml
- ガムシロップ 30ml
- グラス
<作り方>
- 1. コーヒーを抽出して使う場合は、あらかじめ冷蔵庫で冷やしておく
- 2. グラスに牛乳とガムシロップを注ぎ、よくかき混ぜる
- 3. ガムシロップの混ざった牛乳の上にコーヒーを静かに注いだら出来上がり
上手に作るポイント
アイスコーヒーに使うコーヒーを抽出する際は、濃いめに作るようにします。コーヒーを注ぐ際は焦らず、ゆっくりと注ぐのが綺麗な層を作るポイントです。マドラーやスプーンの柄からコーヒーを伝わせるようにするか、氷をあてながら注ぐようにすると層を作りやすいでしょう。
甘くしたい場合はガムシロップの量を少し増やすなど、お好みで調節することもできます。
オレグラッセのアレンジ方法
オレグラッセのアレンジ方法として、ガムシロップの代わりに同量の練乳を使うのもおすすめです。練乳のコクがプラスされ、ガムシロップよりも濃厚な味わいになります。牛乳の代わりに、豆乳やオーツミルクを使ってみるのもおすすめです。
スペインではカフェコンレーチェにはちみつを加えたり、はちみつを舐めながら飲んだりすることもあります。オレグラッセにはちみつを使い、カフェコンレーチェ風オレグラッセを試してみるのもよいでしょう。
カフェコンレーチェを作る際はエスプレッソコーヒーを使うのが一般的ですが、ここではドリップコーヒーとはちみつを使った温かいカフェコンレーチェの作り方をご紹介します。
■ カフェコンレーチェの作り方(1人分)
<用意するもの>
コーヒー粉(強深煎り)10g (お好みで調整)
牛乳 100ml
はちみつ20ml
耐熱グラス
泡立て器
<作り方>
- 1. 牛乳は鍋で温めておく。グラスにもお湯を入れてあらかじめ温めておく
- 2. 強深煎りのコーヒー粉10gをセットし、100mlになるまで抽出する。
- 3. 鍋の牛乳の端が泡立ってきたら火を止め、泡立て器を使ってふんわりするまで泡立てる
- 4. 温めたグラスにはちみつを入れる
- 5. 牛乳を静かに流し入れ、牛乳の泡をすくって上にのせる
- 6. グラスの縁からコーヒーを静かに流し入れる
- 7. 牛乳の泡と液体の間にコーヒーの層が作れたら、最後に牛乳の泡をさらに乗せて出来上がり
オレグラッセはアイスで楽しむのが基本ですが、カフェコンレーチェは温めたミルクとコーヒーを使います。オレグラッセのようなパキッとした層ではなく、はちみつと牛乳、コーヒーのグラデーションが楽しめる1杯です。肌寒い日や夜のリラックスタイムなどにぜひ試してみてください。
何度も飲みたくなる!オレグラッセの楽しみ方
オレグラッセをもっと楽しむためのアイデアをいくつかご紹介しましょう。
層の順番や割合を変えてみる
基本の作り方で紹介したのは牛乳が下に、コーヒーが上になるオレグラッセですが、層の順番を変えてみるのも1つの方法です。牛乳を上にすれば、最初は牛乳の甘みを感じ、徐々にコーヒーの苦みを楽しむことができます。
コーヒーと牛乳の割合についても、オレグラッセでは特に決まりはありません。牛乳の量を増やしてみたり、コーヒーの量を増やしてみたり、自分好みのバランスを見つけてみましょう。
お友達や家族へ提供する際には、コーヒーとミルクの層を逆にしたグラスや、それぞれの分量を変えたオレグラッセを複数作って並べるのも素敵です。
混ぜずに飲む
オレグラッセを楽しむには、綺麗な層を保ったまま混ぜずに飲むのがおすすめです。層のままゆっくりと飲むことで、濃いめにいれたコーヒーのビターな香りとミルクの甘さをそれぞれ楽しむことができます。
グラス選びを楽しむ
オレグラッセをいれる際には、グラスにこだわってみるのもおすすめです。ワイングラスやカクテルグラス、色付きグラスなど、オレグラッセの層を引き立てるようなグラスを選ぶことで、より美しさが引き立つでしょう。
オレグラッセにぴったりの食べ物
オレグラッセと一緒に何か食べ物を添えるなら、ツートンカラーになったものを選んでみるのも楽しいでしょう。格子柄のクッキーやエクレア、ココアマドレーヌとプレーンマドレーヌなど、食べ物も2つの色に分かれているものを選ぶと遊び心が演出できます。
オレグラッセはビターなコーヒーと甘いミルクの濃厚な味わいが交互に楽しめるため、飲み物だけでも飽きることなく楽しめます。そのため、一緒に食べるものは個性が強すぎないスタンダードなメニューがおすすめです。
シンプルな焼き菓子やシュークリーム、ミックスナッツのほか、フレンチトーストやミックスサンドなど、純喫茶風のメニューと合わせるのもよいでしょう。
おいしくて美しいオレグラッセを自宅でも試してみよう
オレグラッセとは、フランス語で「ツヤを出す牛乳」を意味する飲み物で、濃いめに抽出したアイスコーヒーとミルクが綺麗な2層に分かれている、見た目が特徴的な飲み物です。牛乳にガムシロップや練乳を加えて混ぜることで、コーヒーを注いでも混ざり合わずに層にすることが可能となります。
層になった部分は混ぜずに、コーヒーとミルクの味わいを交互に楽しむのがおすすめなオレグラッセ。ミルクとコーヒーの順番や量のバランスを変えたり、はちみつを加えてカフェコンレーチェとして楽しんだりするのもおすすめです。おいしくて美しく、SNSでも人気のオレグラッセをご自宅でもぜひ楽しんでみましょう。