マンデリンコーヒーとは?産地の歴史や魅力、おいしい飲み方を紹介

マンデリンのコーヒーを飲んだことがあったり、マンデリンという名前を見かけることがあったりしても、産地がどこなのか、詳しい歴史や特徴についてよくわからない方も多いのではないでしょうか。マンデリンのグレードやおいしい飲み方なども気になるところです。

この記事では、マンデリンとはどのようなコーヒーなのか、歴史や味の特徴に加え、おいしい飲み方についてわかりやすくまとめています。マンデリンと相性のよい食事についてもご紹介していますので、コーヒーの知識を深めて楽しみたい際にも役立つ内容となっています。

マンデリンとは

マンデリンとはどのようなコーヒーなのか、産地の概要や精選方法などについて見ていきましょう。

インドネシアのスマトラ島原産のコーヒー

マンデリンとは、インドネシア原産のコーヒーです。コーヒーの産地は主にブラジルやグァテマラなどがある「中南米」とエチオピアやキリマンジャロなどがある「アフリカ」、インドネシアやベトナムなどがある「アジア」の3つに大きく分けられます。

インドネシアのスマトラ島で栽培されているマンデリンは、アジア産のコーヒーに含まれます。マンデリンの名称は、スマトラ島のマンデリン族がコーヒーの栽培をはじめたという説に由来しているようです。

インドネシア産のコーヒーはスマトラ島のマンデリン以外にもあり、ジャワ島のジャワコーヒーや、スラウェシ島のトラジャコーヒーなどがよく知られています。

マンデリンの精選方法

マンデリンのコーヒー豆の精選方法はスマトラ式で行われます。コーヒー豆の精選とは、収穫したコーヒーの実から生豆を取り出す工程のことです。スマトラ式の精選方法では、コーヒーチェリーの果肉を取り除いた後に簡易な発酵工程を経て脱殻し、生豆の状態で再度乾燥させます。

コーヒー豆の精選方法にはウォッシュドと呼ばれる水洗式や、自然乾燥させるナチュラルなどがあります。一部のマンデリンでは、スマトラ式以外の精選方法を採用しているコーヒー豆もあるようです。

マンデリンはどんな味?

マンデリンの味にはどのような特徴があるのでしょうか。マンデリンのグレードなどについてもご紹介します。

柔らかい口当りと スパイシーで複雑な香味 

マンデリンのコーヒーにはパッションフルーツのような風味と複雑な香味があります。マンデリンが持つ独特のスパイシーさがオリエンタルな味わいとして、マンデリンの人気を高める理由にもなっているのです。

苦みとコクのバランスも良く、日本人に好まれる味わいのコーヒーとして、人気の高いコーヒーでもあります。

マンデリンのグレードについて

マンデリンにはグレードがあり、1~5の等級に分けられています。コーヒー豆のグレードを決定する条件は産地によって異なり、産地の標高や豆の大きさなどによってグレードを決める地域もありますが、インドネシアでは欠点豆が含まれる量によって等級が決められています。

欠点豆とは、変色や砕けなどのある不完全な豆のことです。欠点豆が少ないほど、マンデリンの等級は高くなります。日本国内で高品質のマンデリンとして取り扱われているものでは、もっとも品質の高い「G1」が知られています。

マンデリンのスーパーグレードは、欠点豆の少なさに加え、高原地帯で栽培されたマンデリンに限られるなど、細かな基準をクリアした豆だけに与えられる、希少性の高いグレードとなっています。

マンデリンのおいしい飲み方

マンデリンのおいしい飲み方について見ていきましょう。

まずはストレートで華やかな香りとスパイシーさを楽しもう

グレードの高いマンデリンが手に入ったら、まずはストレートで香りやスパイシーさを味わってみましょう。

柔らかな口当りとスパイシーで複雑な香味は、焙煎の度合いによってもさまざまな味わいが楽しめます。インドネシア産の他のコーヒーと飲み比べてみて、好みの味を探してみましょう。

水出しコーヒーでマンデリンの魅力を引き出す

マンデリンは水出しコーヒーとして楽しむのもおすすめです。水出しコーヒーは、文字通り水で抽出したコーヒーのことです。水で抽出するため、雑味の少ないすっきりとした味わいに仕上がる特徴があり、マンデリンのスパイシーさやコク、まろやかな口当りがより楽しめます。

水を入れたボトルに漬けておくだけで、手軽に本格的でおいしいアイスコーヒーができるところも、水出しコーヒーのメリットです。

マンデリンで作る水出しコーヒーの基本の手順は以下の通りです。

<用意するもの>

コーヒー粉 30g

市販のお茶、だし用パック

水 500~1000ml

ボトル

<作り方>

1. コーヒー粉を市販のお茶用パックに入れる

2. ボトルに水とコーヒー入りパックを入れ、冷蔵庫で一晩漬けて出来上がり

水は好みによって量を調節します。500mlでは濃いめに、1000mlではすっきりと仕上がります。

深煎りはミルクとの相性が良い

マンデリンは、焙煎度合いによっても異なる魅力が楽しめます。深煎りにしても苦みのバランスが良く、深煎りが楽しめる数少ないコーヒーの1つとしても人気です。

深煎りのマンデリンはストレートでも楽しめますが、ミルクとの相性がよいので、ぜひカフェオレを試してみましょう。

基本のカフェオレは、コーヒーとミルクは1:1になるようにするのがポイントです。深煎りのマンデリンとミルクのコクが優しく、朝やコーヒーブレイクにぴったりです。

インドネシアの「コピ・トゥブルック」とは

インドネシアでは「コピ・トゥブルック」と呼ばれる、独特の方法でいれるコーヒーがあります。極細挽きのコーヒーをろ過せず、直接カップへ入れてお湯を注ぎ、砂糖を入れて粉が沈殿してから飲むのが特徴です。

コピはインドネシア語でコーヒーを意味しており、トゥブルックはジャワ語で「衝突、ぶつける」といった意味があります。現地へ行くと供されることの多いスタイルのコーヒーです。

マンデリンと相性の良いスイーツやフード

マンデリンと相性の良いスイーツやフードについてご紹介します。

濃厚でコクのあるスイーツがおすすめ

スパイシーな香味とまろやかな口当りが特徴のマンデリンには、クリーミーで濃厚なデザートがよく合います。

クリームやバターをたっぷりと使ったスイーツやドーナツなどのほか、黒糖を使ったスイーツなど、コクのある味わいのスイーツもおすすめです。

トロピカルフルーツを使ったスイーツで南国気分に

インドネシア産のマンデリンを楽しむなら、トロピカルフルーツを使ったスイーツと合わせるのもよいでしょう。マンゴープリンやバナナケーキ、バナナのキャラメリゼなどと一緒に食べることで、ちょっとした南国気分が味わえます。

日本人にもなじみやすいインドネシア料理

さらに南国気分を盛り上げるなら、マンデリンとインドネシア料理を合わせてみる方法もあります。代表的なインドネシア料理には、以下のようなものが挙げられます。

<ナシゴレン>

ナシゴレンとは、インドネシアの炒飯のこと。ナシは「ご飯」、ゴレンは「焼く」という意味で、文字通り焼いて炒めたご飯という意味になります。

香りのよいジャスミンライスにひき肉や鶏肉、ネギなどを炒め合わせ、辛味のある調味料サンバルなどで甘辛く味付けするのが一般的です。目玉焼きやクルプックと呼ばれる平たいえびせんがトッピングされていることも多い人気インドネシアメニューの1つです。

<ミーゴレン>

インドネシアの焼きそばミーゴレンは、ミーが「麺」、ゴレンが「焼く」という意味を持っています。肉やシーフード、野菜などと麺を炒め、にんにくや魚醤、唐辛子などで味付けします。ナシゴレンと並び、代表的なインドネシア料理として知られる料理です。

<ピサンゴレン>

バナナを揚げたインドネシアのお菓子ピサンゴレンは、ピサンが「バナナ」、ゴレンには「焼く」という意味があります。

バナナに厚めの衣をつけてカリっと揚げて作るピサンゴレンは、気軽に食べられるおやつとして、現地でも愛されています。

このほかにも、焼き鳥に似た「サテ」など、インドネシア料理には日本人に親しみやすいメニューがたくさんあります。コーヒーとの相性も良いため、マンデリンが手に入ったらぜひマリアージュを楽しんでみてください。

マンデリンを味わおう!

キーコーヒーでは、品質の高いマンデリンを厳選して使ったコーヒーをご用意しています。

◇ マンデリン G1 レイクトバ 

スマトラ島トバ湖周辺で収穫されたコーヒーで、柔らかい口当りと スパイシーで複雑な香味が特徴です。

▶ マンデリン G1 レイクトバ 豆 200gはこちら

◇ 氷温熟成®珈琲

氷温という特殊な温度帯で加工した氷温熟成®珈琲はマンデリン使用で、氷温熟成によってスパイシーな香りとはちみつのような甘い余韻が長く味わえます。

▶ 氷温熟成®珈琲 豆 200gはこちら

▶ 氷温熟成®珈琲 粉 100g×2袋はこちら

マンデリンでぜいたくなコーヒータイムを

マンデリンは、インドネシアのスマトラ島で栽培されているコーヒーです。柔らかな口当りとスパイシーな香味が特徴で、グレードの高いものは大変希少となっています。ストレートや水出しで楽しむほか、カフェオレにしたり、インドネシア料理やスイーツと合わせたりするなど、自由なアレンジでぜいたくなコーヒータイムを過ごしましょう。