コロンビアコーヒーという名前は聞いたことがあっても、特徴やおすすめの飲み方など、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。
この記事では、知っているようで知らないコロンビアコーヒーの歴史や概要に加え、コロンビアコーヒーのおいしい飲み方についてわかりやすくご紹介しています。
Contents
コロンビアコーヒーとは
はじめに、コロンビアコーヒーとはどんなコーヒーなのか、コロンビアでコーヒーが栽培されるようになった歴史などについてご紹介していきます。
南米コロンビアで栽培されるコーヒーのこと
コロンビアコーヒーとは、南米の国コロンビアで栽培されたコーヒーのことです。地域により雨季と乾季が異なるため1年を通じてコーヒー豆が収穫されます。主要な生産地域は北部/中部/南部の3つのエリアに分かれ、それぞれ個性あふれるコーヒーが生産されます。
コロンビアは世界有数のコーヒー産地で、ブラジル、ベトナムに次ぐ世界第3位のコーヒー生産国となっており、水洗式アラビカコーヒーでは世界第1位の生産量を誇っています。
コロンビアはどんな国?
コロンビアは南米北部に位置する国の1つです。日本の3倍もの面積を持ち、人口は約5,000万人、主要言語はスペイン語で、中部に位置するボゴタに首都を置いています。
コロンビアの主要産業は農業で、コーヒーのほかにバナナやサトウキビ、じゃがいもなどの栽培が盛んに行われています。南北にまたがる広大なアンデス山脈を始めとする山々に恵まれ、熱帯雨林や雪山など寒暖差の激しい気候を有する、動植物の豊かな国としても知られています。
コロンビアコーヒーの歴史
コロンビアにコーヒーが持ち込まれたのは、18世紀頃とされています。キリスト教の修道院にコーヒーの木が植えられたのが始まりともいわれており、アンデス山脈の寒暖差や雨量の多さなど、コーヒー栽培に適した恵まれた環境から生産が広がっていったとされています。
1927年にはコロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)が設立され、コロンビアコーヒーの品質を守る努力も長年続けられています。
コロンビアコーヒーはどんな味?
コロンビアコーヒーはどんな味なのか、生産地やグレードによる違いなどについてご紹介しましょう。
優しい酸味と豊かなコク
コロンビアコーヒーは、優しい酸味と豊かなコクが特徴です。苦み、酸味など味のバランスが良くクセがないため、深煎りにも向いているコーヒー豆です。日本人の嗜好に合っているため、国内での人気が高いコーヒーの1つです。
ストレートで楽しむのはもちろん、ブレンドにも向いており、「コロンビアブレンド」など、ブレンドコーヒーのベースとして使われることも多いコーヒーです。
コロンビアコーヒーの主要な生産地
コロンビアコーヒーの主要な生産地として「コーヒー三角地帯」「コーヒートライアングル」と呼ばれる地域が挙げられます。コーヒー三角地帯は「カルダス」「キンディオ」「リサラルダ」の3つに分けられ、コロンビアコーヒーの大多数がこれらの地域で作られています。
他にも、コロンビアでは山脈と広大な土地から北部、中部、南部とほぼ全域でコーヒー栽培が行われています。地域によって標高や気候の違いが大きく、コーヒー豆の特徴も異なるといわれています。コロンビアの地域ごとの違いは以下のようになります。
<北部>
マグダレナ、ノルテ・デ・サンタンデール、サンタンデール、カサナレなどの地域が挙げられるコロンビア北部は、気温が高く、比較的標高が低いエリアでコーヒー栽培が行われています。収穫時期は10月から2月頃とされており、爽やかな酸味と香り高いコクが特徴となっています。
<中部>
コロンビア中部には、コーヒー三角地帯であるカルダス、キンディオ、リサラルダの3地域が含まれます。他にアンティオキア、クンディナマルカ、バジェ・デル・カウカ、トリマなどもコーヒーの生産地として知られています。乾季と雨季があり、コーヒー栽培に適した標高と豊かな土壌により、1年を通してコーヒー栽培が盛んに行われている地域です。コーヒーの収穫時期は9~12月、4~6月の二期作で、酸味やコク、香りのバランスが良く、安定した味わいが特徴となっています。
<南部>
カウカ、ウイラ、スール・デ・トリマ、ナリーニョなどの地域が挙げられます。他の地域と比較すると気温が低く、標高が高いエリアです。気温の低い環境でゆっくりと育つ南部のコーヒーは1~6月頃に収穫時期を迎え、まろやかで柑橘のような甘い香りを持つコーヒーが収穫されます。
コロンビアコーヒーの生産地では、ほとんどが小規模農園によってコーヒー栽培が支えられています。栽培から収穫までが手作業で行われているのもコロンビアコーヒーの特徴の1つといえるでしょう。
コロンビアコーヒーの格付け
コロンビアコーヒーの格付けは、スクリーンサイズによって管理されています。スクリーンサイズが16以上か、丸い形のピーベリーと呼ばれるコーヒー豆だけがスペシャルティコーヒーとして取引されます。
格付けの中でも最高等級は17サイズ以上の「スプレモ」で、スクリーン16は「エクストラ」に格付けされます。スクリーン15は「ヨーロッパ」と呼ばれ、半数以上が15、残りの14のサイズは「エクセルソ・UGQ」のグレードに分けられます。グレードが13を下回るコーヒーは輸出されず、コロンビア国内で流通することとなるのです。
それぞれの一覧は以下のようになります。
「エクセルソプレミアム」:スクリーンサイズ14-18(14サイズの許容量は最大5%まで)
「エクセルソスプレモ」:スクリーンサイズ14-17(14サイズの許容量は最大5%まで)
「エクセルソエクストラ」:スクリーンサイズ14-16(14サイズの許容量は最大5%まで)
「エクセルソヨーロッパ」:スクリーンサイズ12-15(12サイズの許容量は5~10%まで)
「エクセルソUGQ」:スクリーンサイズ15が半数以上、残りは14(12~14サイズの許容量は最大5%まで)
「エクセルソマラゴジッペ」:スクリーンサイズ17(17サイズまでの許容量は最大5%まで)
「エクセルソカラコル(ピーベリー)」:スクリーンサイズ12(平豆の許容量は最大10%まで)
上で挙げている格付けの規格は、コロンビアの国内で統一されているものとなります。コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)では、国内統一規格の格付け以外にも産地や国際認証、カッププロファイル(アロマ、ボディなどの特徴によってコーヒーを識別すること)などを実施し、より付加価値のあるコーヒーを提供する取り組みを行っています。
こうした格付けや認証、プロファイルなどにより、厳選された高品質なコーヒーだけが日本へと届けられているのです。
コロンビアコーヒーのおすすめの飲み方
コロンビアコーヒーのおすすめの飲み方についてもご紹介しましょう。
深煎りで楽しむのもおすすめ
優しい酸味と豊かなコクが特徴のコロンビアコーヒーは深煎りに向いています。ドリップコーヒーとしてはもちろん、エスプレッソで楽しむのもおすすめです。
ブレンドコーヒーを楽しみたい時にも
コロンビアコーヒーは上品でクセがないため、ブレンドのベースとしてもよく使われています。コロンビアコーヒーとブラジルコーヒーのブレンドは、味わいのバランスが良く飲みやすい点が特徴です。エチオピアコーヒーとのブレンドは華やかな優雅さが特徴的で、マンデリンコーヒーとのブレンドはコク深い贅沢な味わいが楽しめます。
コロンビアコーヒーに合う食事は?
雑味が少なく上品な味わいのコロンビアコーヒーは、ジャンルを問わず幅広い食事に合わせることができます。洋食やサンドイッチなどの軽食はもちろん、和食や和菓子に合わせるのもおすすめです。
デザートやコーヒータイムのお供に迷った時は、チョコレートやナッツを使った濃厚なスイーツを合わせるとよいでしょう。
コロンビアの最高等級コーヒーが自宅で飲める
キーコーヒーでは、コロンビアで生産される輸出規格最高等級のコーヒー豆をラインアップしています。現地で指定買い付けしたシングルオリジンコーヒーは、苦みと酸味のバランスが良い上品な味わいで、フルーツのように甘い香りとまろやかな口当りが特徴です。
輸出最高等級であるスプレモを使用した贅沢な味わいをぜひお試しください。
◇ おすすめ商品:「コロンビア スプレモ豆 200g」
コロンビアコーヒーでぜいたくなひと時を
コロンビアコーヒーは、南米の北西部に位置する国コロンビアで生産されたコーヒーのことで、優しい酸味と豊かなコクが特徴です。
アンデス山脈をはじめとする山々の標高と寒暖差、肥沃な土壌を活かした高品質のコーヒーの中から、FNCによる格付けや認証、プロファイリングを用いた選りすぐりのコーヒーが日本や世界へと輸出されています。コロンビアコーヒーで、ぜいたくなひと時を味わってみてはいかがでしょうか。