ブラックのまま、ミルクを入れて、などさまざまな楽しみ方ができるコーヒーは、コーヒーリキュールとして楽しむ方法もあります。コーヒーもお酒も好きな方や、コーヒーの新しい楽しみ方を知りたい方に、コーヒーリキュールを使ったアレンジはおすすめです。
この記事では、コーヒーリキュールとはどのようなものか、お酒の楽しみ方やコーヒーを使ったお酒のレシピなどについてご紹介しています。
Contents
コーヒーリキュールとは
コーヒーリキュールとはどのようなものなのか、リキュールの定義や代表的なコーヒーリキュールについてご紹介します。
コーヒーの風味を移したお酒のこと
コーヒーリキュールとは、コーヒーの風味を移したお酒のことをさします。コーヒーリキュールに使うお酒には、アルコール度数の高い蒸留酒を使うのが一般的です。コーヒーリキュールには、コーヒー以外にバニラやシナモンといったスパイスも使われることがあります。
そもそもリキュールとは?
リキュールにはコーヒーだけではなく、さまざまなリキュールがあります。リキュールは英語では“liqueur”と表記され、「溶かしこむ」という意味のラテン語が由来になっているともいわれています。
日本でリキュールは「混成酒」と呼ばれるお酒の1つです。混成酒もリキュールも、蒸留酒や醸造酒に果実やハーブなどを浸して風味づけしたお酒のことをさします。
お酒は製造方法によって醸造酒、蒸留酒、混成酒の3つに大きく分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
<醸造酒>
ワインやビール、日本酒など発酵させて作られたお酒のことです。
<蒸留酒>
醸造酒を蒸留して作られたお酒のことです。蒸留とは、液体を加熱して沸騰させ、沸騰してできた蒸気を冷やして液体として抽出することをさします。蒸留酒は、醸造酒を蒸留することによってアルコールの成分を抽出するため、醸造酒よりもアルコール度数が高いのが一般的です。蒸留酒には焼酎やウォッカ、ウィスキーなどが挙げられます。
<混成酒>
蒸留酒や醸造酒に、果実や糖を加えて作られたお酒のことです。リキュールのほか、梅酒などの果実酒も混成酒に含まれます。
代表的なコーヒーリキュール
コーヒーリキュールの中でも代表的なものとして、以下が挙げられます。
<カルア>
メキシコのコーヒーリキュールです。日本ではもっとも有名なコーヒーリキュールの1つで、コーヒーの産地としても知られるベラクルス州で収穫されたアラビカ種のコーヒーを100%使用し、サトウキビから作られたスピリッツと呼ばれる蒸留酒にバニラやカラメルなどを配合して作られています。
<ティアマリア>
イタリア産のコーヒーリキュールです。ジャマイカ産のホワイトラムにマダガスカル産バニラ、アラビカ種のコーヒー豆が100%使用されています。
<ボルス>
オランダのコーヒーリキュールです。ラムをベースに、400年以上にわたる伝統的な製法で作られており、さまざまなカクテルにも使われています。
コーヒーを使ったお酒の作り方
コーヒー味のお酒の作り方は、リキュールを使う以外にもさまざまな方法があります。コーヒーのフレーバーが楽しめるお酒の作り方は以下の通りです。
リキュールを使う
コーヒー味のお酒やカクテルを楽しむ際、コーヒーリキュールを使うのが一般的です。特にカルアをミルクで割った「カルアミルク」は、代表的なコーヒーカクテルの1つでもあります。
カルアミルク以外にも、コーヒーリキュールを使用した「エスプレッソマティーニ」も人気です。
コーヒーを使う
コーヒーリキュールを買わなくても、お酒をコーヒーで割ってコーヒーカクテルを作ることも可能です。アイスコーヒーやリキッドコーヒーに焼酎、ラムやウィスキーを合わせて、オンザロックやソーダ割りにしてみましょう。
ハーブや果汁を加えてみるのもおすすめ。「甘くないキリッとしたコーヒーカクテルが飲みたい」「果汁やスパイスとのマリアージュを楽しみたい」など、シーンに合わせた飲み方が楽しめます。
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コーヒー豆を使う
ドリップしたコーヒーやリキッドコーヒーを使う以外に、コーヒー豆を使ってお酒を作る方法もあります。梅酒のように、コーヒー豆と氷砂糖を蒸留酒へ漬け込むことで、コーヒーの風味が楽しめるお酒になります。
イタリアでは、サンブーカと呼ばれるアニススパイスを使ったリキュールにコーヒー豆を加えて作る「サンブーカ・コン・モスカ」というコーヒーカクテルが有名です。サンブーカ・コン・モスカは、サンブーカリキュールを入れたグラスにコーヒー豆を3粒加えて火をつけ、20秒ほど燃やした後コースターなどで蓋をして作ります。
コーヒーを使ったカクテルの種類
コーヒーリキュールやアイスコーヒー、コーヒー豆とお酒を合わせるなど、コーヒーの味を楽しめるお酒づくりはバラエティに富んでいます。
「自宅でもおいしいコーヒーカクテルを作ってみたい」という方のために、コーヒーを使って簡単に作れるカクテルのレシピについていくつかご紹介していきましょう。
カフェ・パリサイ
ラムの香りとコーヒー、クリームのマリアージュが楽しめるコーヒーカクテルです。禁酒を課されたといわれるパリサイ派の信徒がひそかに飲むために考案されたといわれています。
▽カフェ・パリサイの作り方
<用意するもの>
コーヒー 120cc ※濃いめに抽出したもの
ラム酒 大さじ2
生クリーム 大さじ1
<作り方>
- 1.生クリームは半立てにしておく
- 2.グラスを温めてラム酒を注ぐ
- 3.コーヒー液を加え、最後に蓋をするようにクリームを加えて出来上がり
最後に加える生クリームは、グラスの中心から流し入れるように注ぐときれいな層になります。お好みで砂糖を振るのもおすすめです。濃いコーヒーを抽出する際は、深煎り豆を10~12gほど使用します。
アイリッシュコーヒー
アイルランドで親しまれているコーヒーカクテルです。
▽アイリッシュコーヒーの作り方
<用意するもの>
コーヒー 100cc ※濃いめに抽出したもの
アイリッシュウィスキー 小さじ2
コーヒーシュガー 小さじ2
生クリーム 大さじ1
<作り方>
- 1.生クリームは半立てにしておく
- 2.グラスを温めてコーヒーシュガーを入れる
- 3.アイリッシュウィスキー、コーヒーの順に入れる
- 4.軽くかき混ぜ、最後に生クリームを浮かべて出来上がり
アイリッシュミストと呼ばれるリキュールを使う方法もあります。ミストを使う場合は砂糖を少なめにして甘さを調整しましょう。
カフェ・ロワイヤル
ナポレオンも愛したといわれる、フランスの伝統的なコーヒーカクテルです。
▽カフェ・ロワイヤルの作り方
<用意するもの>
コーヒー 120cc ※濃いめに抽出したもの
角砂糖 1~2個
ブランデー 大さじ1
ロワイヤルスプーン(先がカギ状になったスプーン)
マッチ
<作り方>
- 1.スプーンとグラスを温めておく
- 2.グラスにコーヒーを注ぐ
- 3.角砂糖を乗せたロワイヤルスプーンをグラスに引っ掛ける
- 4.角砂糖にブランデーを染み込ませ、火をつけたマッチを近づけて着火する
- 5.角砂糖が溶けてきたらスプーンをコーヒーの中へ入れ、かき混ぜて出来上がり
ウィスキーが注ぎやすく、着火もしやすいように、カップとスプーンは大きさのバランスが良いものを選ぶようにしましょう。
コーヒーカクテルを作る際のポイント
ラムやウィスキー、ブランデーなど、蒸留酒にもさまざまな種類があるため、好みに合ったお酒を選ぶのがポイントです。濃いコーヒーが苦手な方でも、お酒と合わせることで気軽にコーヒーのおいしさが楽しめます。
基本のカクテルづくりに慣れてきたら、シナモンやクローブなどのスパイスを加えてオリジナルカクテルにしてみるのもおすすめです。
コーヒーカクテルに合うおつまみとしては、クリームやチーズなどミルキーで濃厚なものが相性も良く、お酒が進みやすくなります。ナッツやドライフルーツなど、チョコレートに合う食材もコーヒーカクテルと相性が良いでしょう。チーズの盛り合わせやミックスナッツ、ドライフルーツを添えたプレートなどで、大人のスイーツタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
上記のコーヒーカクテルレシピについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
◇ 関連記事:『【コーヒーカクテルの作り方】お酒を使ったアレンジコーヒーのレシピ』
コーヒーカクテルのさまざまなアレンジレシピをご紹介!
キーコーヒーでは、コーヒービールやコーヒージントニック、コーヒーモヒートなど、さまざまなコーヒーカクテルのアレンジレシピをわかりやすくご紹介している動画やコンテンツを多数公開しています。
◇ レシピ情報:『コーヒーカクテルBAR』
アイリッシュウィスキーの歴史や、カクテルづくりにぴったりなコーヒーもご紹介していますので「コーヒーのお酒についてもっと知りたい!」という方はぜひチェックしてみてください。
◇レシピ情報: 『【アレンジレシピ】BARを楽しむ?お酒を使ったアレンジコーヒーの作り方をご紹介!』
◇ 関連記事:『アイリッシュコーヒーとはどんな飲み物?味わいや作り方について解説!』
リキュールやコーヒーを使ったお酒で大人のリラックスタイムを
コーヒーリキュールとは、蒸留酒などにコーヒーの風味をつけたお酒のことで、日本ではカルアミルクに使われる「カルア」が代表的です。リキュール以外にも、ドリップしたコーヒーでお酒を割ったり、コーヒー豆をお酒に漬けたりしてコーヒー風味のお酒を楽しむ方法もあります。
生クリームやラム、ブランデー、ウィスキーなどを使ったコーヒーカクテルは欧米で古くから親しまれている伝統的な飲み方でもあります。スパイスやハーブ、ドライフルーツなどを合わせて、自分に合った飲み方を見つけて大人のリラックスタイムを過ごしましょう。