キリマンジャロコーヒーとは?産地の歴史や特徴、おいしい飲み方を紹介

キリマンジャロコーヒーは人気の高いコーヒーの1つですが「キリマンジャロってどこにあるの?」「キリマンジャロコーヒーはどんな味?」と聞かれると、すぐに答えるのは意外と難しいのではないでしょうか。

この記事では、キリマンジャロコーヒーとはどんなコーヒーなのか、産地や歴史に加え、キリマンジャロコーヒーの味やおすすめの飲み方についてわかりやすくご紹介しています。

キリマンジャロコーヒーとは

キリマンジャロコーヒーとはどんなコーヒーなのか、その概要について解説します。

キリマンジャロで栽培される世界三大コーヒーの1つ

キリマンジャロコーヒーとは、アフリカのタンザニア、キリマンジャロ山の中腹で栽培されたコーヒーのことです。キリマンジャロ山はタンザニアの北東部に位置しており、標高5,895mを誇るアフリカの最高峰としても有名です。

キリマンジャロコーヒーにはキリマンジャロ山で栽培されたコーヒーのほか、タンザニアで栽培されたコーヒーが含まれる場合もあります。また、キリマンジャロコーヒーのことを「タンザニアコーヒー」と呼ぶこともあります。キリマンジャロ山におけるコーヒー栽培は、山の中腹にあたる標高1,500~2500mほどのエリアで盛んに行われています。

キリマンジャロコーヒーの歴史

タンザニアでコーヒー栽培が始まったのは16~18世紀頃とされていますが、本格的に産業としてコーヒー栽培が開始されたのは20世紀の初め頃とされています。当時東アフリカ地域を統治していたドイツによってアラビカ種のコーヒーが持ち込まれ、その後イギリス統治になってからもコーヒー栽培が続けられ、現在に至っています。

コーヒー栽培が始まった当初、タンザニアは雨の多い地域であったため栽培がうまくいかなかったものの、次第に高地では栽培が成功するようになっていきます。特にアフリカ最高峰であるキリマンジャロ山でコーヒーが盛んに栽培されるようになり、その品質の高さと共に「キリマンジャロコーヒー」の知名度も高まっていったのです。

キリマンジャロコーヒーの栽培環境

キリマンジャロコーヒーは、高地特有の昼夜の寒暖差と豊富な雨量によって、コーヒー栽培に適した環境で育ちます。

高地で栽培されたキリマンジャロコーヒーは豆の密度が高く、上質なコーヒー豆が多く生産され続けています。

キリマンジャロコーヒーとヘミングウェイとの関係

キリマンジャロコーヒーが日本で有名になったきっかけに、アメリカの作家アーネスト・ヘミングウェイが関わっていることをご存じでしょうか。ヘミングウェイ原作の映画「キリマンジャロの雪」が1952年にアメリカで公開され、その後日本でもヒットしたことにより、舞台となったキリマンジャロ山とキリマンジャロコーヒーも広く知られるようになったのです。

キリマンジャロはスワヒリ語で「輝く山」を意味します。また、タンザニアが独立する前のキリマンジャロ山は「ンガジェガ(神の家)」とも呼ばれていました。ヘミングウェイが描いた神々しく崇高なキリマンジャロ山のイメージと、上質なキリマンジャロコーヒーの味わいの相乗効果によって、日本でキリマンジャロコーヒーの人気が高まっていったといえるかもしれません。

キリマンジャロコーヒーはどんな味?

キリマンジャロコーヒーはどんな味なのか、キリマンジャロの品質や格付けによる違いについてご紹介します。

爽やかな酸味と深いコクのバランスが良い

キリマンジャロコーヒーは、その精製方法のほとんどが水洗式(ウォッシュド)であるため、重厚なコクと上品な酸味のバランスが良く、柑橘系フルーツを思わせる甘みもかんじられます。

同じキリマンジャロコーヒーでも、焙煎の度合いによって異なる味が楽しめます。浅煎り~中煎りでは上品な酸味を楽しむことができ、深煎りではキャラメルのようなコクが際立つおいしさが味わえます。アフリカの最高峰キリマンジャロ山の肥沃な大地の恵みを堪能することができるでしょう。

キリマンジャロコーヒーの格付け

キリマンジャロコーヒーは、タンザニアコーヒー協会によって厳正な品質管理が行われており、スクリーンサイズ(豆のサイズ)に応じてAA~Cの順に格付けされています。

例えばAAランクのキリマンジャロコーヒーの場合、スクリーンサイズが17(6.75mm)以上あり、かつスクリーンサイズ18の豆が86%以上含有され、割れ豆や黒豆といった欠点豆が1~2%以内に収まり、色合いも健全であるなどの厳しい条件をクリアする必要があるとされています。

なお、AAランク以下のスクリーンサイズは順に以下のようになります。

  • A:スクリーンサイズ16~17(6.25~6.75mm)が90~95%以上含有
  • B:スクリーンサイズ15~16(6.15~6.25mm)
  • C:スクリーンサイズ14~15(5.9~6.15mm)

また、近年では農園ごとにブランディングを行っているキリマンジャロコーヒーもあります。等級や焙煎、農園などによる味わいの違いを比べてみるなど、様々な楽しみ方が可能です。

キリマンジャロコーヒーのおいしい飲み方

キリマンジャロコーヒーのおいしい飲み方についてご紹介します。

シンプルにブラックで楽しむ

キリマンジャロコーヒーは豆の密度が高く、日本に輸入されているものはグレードも高いものが多い点が特徴です。キリマンジャロコーヒーの軽やかな酸味と深いコクのバランスを楽しむなら、まずはシンプルにブラックで楽しんでみましょう。いつもよりやや低温で抽出することで、キリマンジャロコーヒーのおいしさをより引き出すことが可能です。

フルーツを使ったスイーツとの相性もよいため、お気に入りのスイーツとマリアージュする方法もあります。少し贅沢に、キリマンジャロコーヒーでコーヒーゼリーを作ってみてもいいですね。

おいしさが際立つブレンドがおすすめ

キリマンジャロコーヒーはコクと酸味のバランスの良さが特徴のコーヒーですが、人によっては酸味をやや強めに感じる場合があるかもしれません。焙煎度合いによっても風味が異なるため、深めに焙煎されたものを選ぶようにするとよいでしょう。また、キリマンジャロコーヒーを使ったブレンドを選ぶのもおすすめです。

キリマンジャロコーヒーのおいしさが引き出されるように、焙煎士やブレンダーなどプロの手によってブレンドされたコーヒーなら、コーヒー好きの方はもちろん、これからコーヒーを始めようとする方にとっても飲みやすく、コーヒーのおいしさの基準を知ることができます。厳選された香り高いキリマンジャロブレンドのコーヒーで、新たに五感を刺激する体験をしてみましょう。

キリマンジャロコーヒーがぴったりのシーン

キリマンジャロコーヒーは、以下のようなシーンで飲むのにおすすめです。

緊張を解してパフォーマンスを上げたい時

大事な商談や発表、イベントの前など、緊張しがちな時こそコーヒータイムを設けてみましょう。キリマンジャロコーヒーのコクと酸味、芳醇な香りが気持ちを楽にして、本番のパフォーマンスを向上させるサポートをしてくれます。

いつもとはひと味違うこだわりのコーヒー豆を選び、丁寧にコーヒーをいれる行為にも、緊張を解きほぐす効果が期待できるでしょう。仕事のピーク時や「もうひと頑張り」が必要な場面でも、1杯の香り高いコーヒーが気分を切り替えるのに役立ちます。

ほっとひと息つきたい時

イベントや試験、仕事などが終わったタイミングや、ゆっくりとした休日など、ほっとひと息つきたい時にも、上質なコーヒーでリラックスタイムを優雅に彩ることができます。

頑張った自分への労いを込めて、大切な仲間とゆったり寛ぐ際のお供として、特別な日のコーヒータイムにも、上質なキリマンジャロコーヒーがぴったりです。厳選されたキリマンジャロブレンドコーヒーなら、コーヒー好きの方へのプレゼントにするのもよいでしょう。

キリマンジャロコーヒーの芳醇な香りや、柑橘を思わせる甘みを楽しみつつ、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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キリマンジャロコーヒーで豊かなひと時を楽しもう

キリマンジャロコーヒーは、タンザニアにあるアフリカ最高峰のキリマンジャロ山中腹で栽培されたコーヒーです。タンザニア産のコーヒーや、タンザニアコーヒーをキリマンジャロコーヒーと呼ぶこともあります。高地特有の昼夜の寒暖差など、コーヒー栽培に適した環境で収穫されたキリマンジャロコーヒーは、豊かなコクと軽やかな酸味、芳醇な香りが特徴です。

シンプルにブラックで味わうほか、ブレンドで楽しむのもおすすめです。緊張を和らげたい時やほっとひと息つきたい時など、キリマンジャロコーヒーを選んで豊かなひと時を楽しみましょう。