間借りで飲食店開業!今注目のレンタルカフェやシェアカフェとは?
レンタルカフェやシェアカフェは、間借りで飲食店が開業できる形態として近年注目を集めています。
「カフェを開業してみたいけど、初期費用はできるだけ抑えたい」「店舗を取得する前にお試しとしてカフェを開業したい」という方のために、間借り飲食店やレンタルカフェ、シェアカフェの違いやメリット、デメリットなどについてわかりやすくご紹介します。
目次
「間借り飲食店」「レンタルカフェ」「シェアカフェ」とは
間借り飲食店、レンタルカフェ、シェアカフェとはどのようなカフェなのでしょうか。それぞれの違いなどについても見ていきましょう。
間借り飲食店とは
間借り飲食店とは、現在既に営業している飲食店の定休日や休業時間などを利用して、店舗を間借りして経営する形態の飲食店をさします。
例えば、毎週水曜定休のレストランを間借りして「水曜だけ営業するカレー屋」を開業したり、夜間オープンしているバーの午前中やお昼の時間を間借りして、ランチや朝食を提供したりするカフェなどが挙げられます。
レンタルカフェとシェアカフェ
間借りで経営するスタイルのカフェは「レンタルカフェ」や「シェアカフェ」と呼ばれることもあります。
レンタルカフェは一時的な利用が多く、シェアカフェは継続して間借りする、といったイメージで使い分けされることもありますが、厳密な違いはないのが一般的です。
一時利用のカフェであってもシェアカフェと呼ばれることもあれば、継続利用のレンタルカフェなどもあります。
ここでは、レンタルカフェもシェアカフェも同じ「間借りのカフェ」としてご紹介していきます。
レンタルカフェ(シェアカフェ)のメリット・デメリット
レンタルカフェ(シェアカフェ)を利用して、間借りでカフェを開業する場合のメリットとデメリットには、以下のような点が挙げられます。
レンタルカフェ(シェアカフェ)のメリット
まずは、レンタルカフェ(シェアカフェ)のメリットについて見ていきましょう。
・低資金で開業できる
カフェを開業しようとする場合、通常は店舗となる物件の初期費用がかかります。家電や家具なども揃えなければならないほか、物件によっては水回りなどの設備工事が必要なケースもあるでしょう。
レンタルやシェアで間借りしてカフェをオープンする場合は、こうした初期費用が必要ないため、コストを大きく抑えて開業することが可能です。
・すぐに営業できる
レンタルカフェやシェアカフェでは、カフェ開業に必要な設備が既に整っている状態の店舗を間借りできるため、すぐに営業を開始することが可能です。
季節のイベントに関連したコンセプトやトレンドのメニューなどを試したい時に、すぐ営業できる点は大きなメリットといえるでしょう。
・体験的な開業も可能
店舗を構えてカフェを開業するとなると、予算や事業計画、近隣リサーチなどの事前準備が必要となるため、長期の営業を見据える必要があります。
その点、レンタルカフェの場合は気軽に始めて、一定の期間だけ体験的に開業することも可能です。
一時的にオープンして手応えを感じ、お店のコンセプトに賛同してファンとなってくれるお客様を獲得したら、本格的に店舗を構えてオープンする、という方法もあります。
レンタルカフェ(シェアカフェ)のデメリット
レンタルカフェ(シェアカフェ)におけるデメリットには、以下のような点が挙げられるでしょう。
・内装や設備の自由度が低い
レンタルカフェやシェアカフェでは、既存の店舗を間借りしてオープンするため、内装や設備に対してこだわりを持っていても反映しづらいデメリットがあります。
小物や盛り付け、ユニフォームなどを工夫して世界観を演出できるようにするか、将来的に店を構えて開業した場合に導入したいポイントをリストアップしておくとよいでしょう。
・フルタイムの営業が難しい
間借りでカフェを開業する場合、間借りしている店舗が営業している間は借りることができなくなります。
そのため、フルタイムの営業が難しくなるケースや、週に1~3回程度しか営業できないケースもあるため注意が必要です。
・店舗独自の住所を持つことができない
現在既に飲食店として営業しているお店や、シェアスペースとして複数の店舗へ貸し出しされている場所の場合、当然ながら同じ住所で他の店舗も営業しているため、自身の店舗独自の住所を持つことができない点に注意が必要です。
同じ住所に複数の飲食店やカフェが混在するような状況になることも多いため、SNSやWEBサイトからアクセスや所在地、営業日時などが確認できるようにしておくことが大切となります。
店舗を貸す側のメリット・デメリット
お店を貸し出す側としては、お店の空き時間を貸し出すことで収入が得られる点がもっとも大きなメリットとなります。
デメリットとしては、店舗を貸し出した際の使われ方によっては、店内の備品や家具、家電などにダメージを受けたり、紛失したりするリスクがある点が挙げられるでしょう。間借りしたオーナーがトラブルを起こした場合の責任を負うことになる可能性もあります。
レンタルカフェ(シェアカフェ)では、上記のような借りる側と貸す側のメリットとデメリットを理解した上で、双方にとってよりメリットの多い活用方法を選択することが大切です。
レンタルカフェ(シェアカフェ)開業までの流れ
レンタルカフェ開業までの大まかな流れをご紹介します。
コンセプトの決定
まずはカフェのコンセプトを決定します。どんなカフェにするのか、提供するメニューは何か、お店のターゲットとする顧客の年代や性別、価格帯などを決めていきます。
期間限定でオープンする場合はいつまで営業するのか、営業日や時間帯なども決め、自己資金をベースに初期費用の予算を組みます。
間借りのカフェでも、コンセプトをしっかりと設定することで小規模、短期間でも成功しやすくなります。
▶関連記事:『魅力的なカフェを作る!カフェ開業に重要となるコンセプトの作り方』
物件の選定、リサーチ
コンセプトが決まったら、レンタル可能な物件を探していきます。物件の条件や雰囲気だけでなく、店舗周辺エリアの特徴や競合店の種類などもリサーチして決めましょう。
許認可申請手続きを行う
間借りするレンタルカフェであっても、カフェや飲食店を営業する場合は、必ず飲食店営業の許認可申請が必要となります。
飲食店の営業許可は、店舗を管轄する保健所へ申請します。営業許可を申請する際には、食品衛生責任者の資格が必須となります。食品衛生責任者の資格は、都道府県で開催される講習を受講することで取得が可能です。
細かな申請方法や要件は地域によって異なるため、管轄の保健所へ事前相談に行くなどして確認しましょう。
▶関連記事:『カフェ開業に必要な資格や届け出は?取得方法やおすすめの資格を紹介』
集客、宣伝活動を行う
レンタル契約、開業日が決まったら、オープン前であっても宣伝活動をしていきましょう。宣伝方法としては、近隣へチラシ配布を行ったり、レンタルスペースのサイトへ掲載してもらったりするほか、SNSでの発信が重要となります。
お店の名前でアカウントを作成し、開店準備の段階から投稿を始めていきましょう。近隣のカフェや飲食店をフォローしたり、カフェに興味を持ちそうなユーザーと交流したりするのもおすすめです。
カフェの雰囲気がわかるような画像、映像などを撮影して投稿し、営業日やアクセス方法、メニューなども確認できるようにしてPRに努めます。
間借りでカフェを開業する際の注意点
レンタルカフェやシェアカフェを開業する際の主な注意点は以下の通りです。
・備品利用に関するルールを確認する
レンタルするカフェで使用可能な備品や使い方、使った後の手入れや返却方法など、備品利用に関するルールについては細かくチェックしておくようにしましょう。
備品利用に限らず、間借りで使用する際には決められたルールをしっかりと守って営業することが大切です。借りる側と貸す側の両方が気持ちよく利用できるように努めましょう。
・食中毒に注意する
間借りでカフェを開業する際に限らず、飲食店を営業するすべてのオーナーにとって、食中毒が出ないよう配慮することはとても重要です。
食中毒によってお客様へ多大な迷惑をかけることになるのはもちろんのこと、間借りした店舗にも迷惑をかけることとなってしまいます。食品衛生における知識をしっかりと身につけて実行するようにしましょう。
小さなカフェについてもっと知りたい方向けの情報をご案内
開業ナビでは、カフェや喫茶店、飲食店などを開業したいとお考えの方をサポートするさまざまな情報をご案内しています。
レンタルカフェやシェアカフェ以外に、小さなカフェや喫茶店を開業する方法について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
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間借りで営業できるレンタルカフェで可能性を広げよう
間借りで営業できるレンタルカフェやシェアカフェは、既に開業しているカフェや飲食店の店舗を間借りしてお店をオープンできるため、物件を取得して内装、外装工事などをすることなく、コストを抑えてすぐに営業できる点が魅力です。
間借りカフェでもしっかりとコンセプトを設定し、積極的に宣伝活動を行えば、経営を成功へと導くことができます。
レンタルカフェ、シェアカフェのシステムを活用して、体験的な営業であってもルールをしっかりと守り、カフェオーナーとしての可能性を広げてみてはいかがでしょうか。
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