自宅でカフェを開くには?必要な間取りや開業時の費用、注意点も紹介!
自宅でカフェを開くには、必要な間取りや条件などはあるのでしょうか。開業時の費用や、自宅カフェを開業する際の注意点なども知っておきたいところです。
ここでは、自宅でカフェを開く場合の注意点や開業までの流れ、開業する際のコツなどについて紹介しています。「開業費用を抑えたい」「カフェを開業したいけど、物件を契約する予算がない」と考えている方の参考となる内容となっています。
目次
自宅カフェとは
「自宅カフェ」とは、住まいに店舗を構え、カフェとして営業するスタイルのことです。もともと自宅として所有している物件をリフォームして自宅カフェにする場合と「1階が店舗、2階が住宅」のように、はじめから店舗ができるような物件を取得して自宅カフェを営む場合の2つに大きく分けられます。
自宅カフェのメリットとして、自宅とは別に物件を契約しなくてよく、賃料を大幅に節約できます。そのため「週末カフェ」や「週3日だけ営業」など、限定的に開業することもできるのです。
自宅の敷地内にカフェがあるため通勤の必要がなく、仕入れや配送のために店舗に出向かなくてよいのもメリットの1つでしょう。
住宅街の中で営業するカフェは駅の近くや商店街の中などとは違い、お客様に見つかりにくいというデメリットがあります。しかし、近年ではSNSの活用によって解消することが可能です。ゆったりと静かな空間で、隠れ家のようにコーヒーが楽しめるとして、人気となっている自宅カフェもあります。
初期費用を抑えて開業することができるうえ、最初は週末だけなど、不定期に営業できるため、カフェ開業の負担やリスクを軽減できるのは自宅カフェの大きな魅力といえるでしょう。
自宅でカフェを開く際の注意点
自宅カフェを開業したい場合には、以下のような点に注意が必要となります。
周辺リサーチをおこなう
自宅カフェに限らず、カフェや喫茶店などを開く際は、周辺のリサーチを丁寧におこなうことが大切です。どのような年代や指向のお客様が集まりそうか、周辺にはどのようなお店があるか、看板を出す位置や集客の見込み、カフェのコンセプトなどを考える際の参考にします。
自宅カフェの場合は、自宅の敷地内へ第三者を招くリスクを考え、治安などもリサーチしておきましょう。また、自宅をリフォームして新たにカフェを開く場合には、近隣住民への配慮も必要です。
用途地域を確認する
自宅を改装して自宅カフェを開く場合、所在地の用途地域も確認しておきましょう。用途地域とは、都市計画法という法律に基づき、「商業地域」や「住居地域」など、13の種類に分けた地域のことです。
用途地域のうち、店舗開業にもっとも制限の厳しい「第一種低層住居専用地域」に該当する場合、店舗の広さが50㎡を超えるカフェや、店舗部分が住宅の半分以上を占めるカフェなどを作ることはできません。逆にいえば、カフェが開業できないエリアでも、自宅カフェなら営業できる場合もあります。
それ以外にも、各地方自治体によって制限が設けられている場合があるので、まずは最寄りの役所へ行ってカフェ開業が可能かを確認することをおすすめします。
なお、用途地域とは別に商業利用の可否や管理組合の承認などが必要にはなりますが、一戸建てではないマンションの1室でカフェを開業することも可能です。
トラブルを回避するために、いずれの場合も事前相談せずに進めてしまわないようにしましょう。
保健所への申請が必要
自宅カフェといっても、自宅のリビングやキッチンを利用してカフェを開くことは違法行為となってしまいます。あくまでも「住居兼店舗」として、店舗は店舗として独立して営業できるような設計になっている必要があります。
店舗付き住宅として販売されている物件を契約する場合を除き、これから自宅にカフェを作ろうとする場合は、保健所へ営業許可の申請をおこなわなければなりません。
許可証の交付を受けるためには、保健所の立ち会い検査なども必要となるため、開業までのスケジュールには余裕を持って進めるようにしましょう。
自宅カフェ開業までの流れ
ここでは、自宅をリフォームして自宅カフェを開く場合の大まかな流れについて解説します。
保健所へ相談する
まずは保健所へ問い合わせて、自宅カフェを開業したい旨について事前に相談してみましょう。事前相談の際にも、カフェへリフォームする予定の図面などがあると相談もスムーズです。
必要な書類や手数料、検査の流れなど、不明な点があれば確認しておきましょう。食品衛生責任者の資格取得がまだの場合は、食品衛生に関する講習を6時間受講する必要があります。カフェ開業時に必要となる資格なので、必ず取得しておきましょう。
施設検査・許可証交付
事前相談が終わり、自宅カフェの内装工事に入ったら、設備が完成する2週間前頃を目安として、保健所へ飲食店の営業許可を申請します。設備完成後に保健所の立ち会い検査が入るため、日程などについても打ち合わせが必要です。
立ち会い検査では、実際の設備が申請通りになっているか、飲食店として営業できる基準を満たしているかを検査されることとなります。
ここで基準を満たしていれば、許可証交付予定日に保健所へ出向き、許可証の交付を受けることが可能です。基準を満たしていないと判断された場合は、該当する箇所を改善して再検査となります。
保健所が定めている飲食店営業許可の主な基準は以下の通りです。
・扉付き食器棚の設置
・給湯設備
・調理場に温度計の設置
・調理場に石けん液付き手洗い(L5以上)の設置
・調理場に2槽以上のシンクの設置
・調理場の入り口部分にドアの設置
・蓋付きごみ箱の設置
・温度計付き冷蔵庫の設置
・石けん液付き、手洗い付きトイレの設置
2槽シンクのうち、食器洗浄器を1槽としてカウントすることも可能です。その他不明な点などは、管轄の保健所などへ問い合わせてみるとよいでしょう。
営業許可申請の必要書類
営業許可の申請をする際の必要書類は以下の通りです。
・営業許可申請書
・食品衛生責任者資格の証明書類
・許可申請手数料
・営業設備の概要と図面
・登記事項証明書
・水質検査成績書
登記事項証明書は法人として申請する際に、水質検査成績書は、井戸水や貯水槽を使用する際に必要となる書類です。
許可申請手数料は地域によって異なりますが、新規に取得する場合の相場は16,000~19,000円ほどとなります。不明な点がある場合は、役所や保健所へ問い合わせてみましょう。
自宅でカフェを開く際のコツ
自宅でカフェを開く際のコツとして、以下のポイントも参考にしてみましょう。
施工は専門業者を選ぶ
自宅カフェの開業にあたり、新たに自宅へ店舗部分を作る際には、自宅カフェのリフォーム実績が豊富な専門業者を選ぶのがおすすめです。
通常の店舗内装工事と違い、自宅カフェのリフォームに長けた業者の方が、自宅に店舗スペースを新たに作る場合ならではの問題点や対策などのケアも安心して任せられます。
専門業者のホームページなどで、過去の自宅カフェの実績画像やオーナーの感想なども参考にしながら、イメージに合う施行をしてくれそうな業者を探しましょう。
業者によっては、保健所への許可申請などを代行してくれる場合もあります。不明な点があれば相談してみて、コミュニケーションが取りやすいかなども検討材料にするとよいでしょう。
できるだけ費用を抑える
自宅をリフォームして自宅カフェを開く場合、月々の家賃や契約時の仲介手数料などが不要となる反面、リフォーム費用はそれなりにかかります。開業時の費用は、シンクやエスプレッソマシンなどの設備購入費も含めると、少なくとも500万円前後は見ておいた方がよいでしょう。
設備費用を抑えたい場合はリース利用を検討する方法もあります。内装工事の費用を抑える場合は、壁や棚、看板などできる範囲でDIYするのもおすすめです。
また、コンセプトにこだわり過ぎるあまり、ソファやインテリア、ラグマットなどに高額なものを選んでしまうと、費用が膨らむ原因となってしまいます。開業後の運転資金に余裕を持たせるためにも、開業時の費用はできるだけ抑えることが大切です。
自宅カフェを廃業する場合は、原状復帰にも費用がかかってしまいます。開業後にカフェを軌道に乗せるための魅力的なメニューづくりや広告PR、原価率を考慮した価格決めや仕入れといった工夫は、通常のカフェを経営する時と同様の努力が重要です。
KEY’Sモールでは、コーヒーの老舗キーコーヒーが提供するこだわりのコーヒー豆や、カフェに必要な消耗品やお食事メニューまで幅広いアイテムが購入可能です。
クオリティの高いプロ御用達のアイテムがリーズナブルに揃えられるKEY’Sモールを上手に活用してみましょう。
セキュリティの強化
自宅カフェのデメリットとして、店舗に空き巣が入ってきた場合、住居スペースにまで侵入されるリスクが高まる点が挙げられます。特に人通りの少ない住宅街の場合、盗難防止やセキュリティを高める対策は必ずとるようにしておきましょう。
古民家をリフォームして自宅カフェを開く場合であっても、セキュリティやロック機能は最新のものから検討するようにしましょう。
また、カフェスペースから居住スペースが見えないように切り離す、といった対策もおすすめです。「カメラ作動中」と掲示しておくなど、防犯対策をとっていることをアピールするだけでも、一定の効果が期待できるでしょう。
自宅カフェで居心地の良い空間を提供しよう
自宅カフェは、店舗付きの住居物件を取得するか、自宅の一部をリフォームして開業するカフェのことです。独立した店舗を契約するより仲介手数料や月々の賃料がかからない点や、週末だけ、週3回だけといった不定期の営業もできる点、SNSの活用で集客できる点などから、近年人気のスタイルとなっています。
自宅カフェを開業する場合、食品衛生責任者の資格や保健所への営業許可申請など、一定の手続きも必要です。施行は専門業者へ依頼する、費用を抑える意識を持つ、防犯や近隣への配慮といったポイントを押さえつつ、こだわりを活かした居心地の良いカフェづくりを目指しましょう。
キーコーヒー 業務用関連コンテンツはこちら
開業支援システム、コーヒーセミナー、キーコーヒーの飲食向けサービスなど、法人の皆様に向けたサービスをご紹介します。
キーコーヒーへのご相談・お問合せはこちらあわせて読みたい!オススメ記事