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カフェ開業にかかる家具の費用は?事前に知って必要な家具を準備しよう

開業方法・準備

カフェは、雰囲気が重要であるとされています。

お客様は店の雰囲気を見て、入店するかどうかを決定します。つまり、どのようなお客様に来店していただきたいのかを考慮したうえでの雰囲気作りをすることが大切です。

そしてカフェの雰囲気には、内装のデザインや家具が大きく影響します。

店内の家具は目指す雰囲気に合うものを選ぶ必要がありますが、費用がどれくらいかかるのかも気になるところでしょう。

今回はカフェに必要な家具、揃えるためにかかる費用、また費用の抑え方についても解説します。

カフェで必要な家具とは

カフェ開業のために必要な資金の種類には、物件取得費、内装工事費、厨房機器費、運転資金、備品購入費などがあります。

家具を揃えるコストは、設計費、材料費、インテリアなどとともに内装工事費に含まれます。小規模から中規模カフェの内装工事費は、1坪あたり40万円前後かかるのが目安です。

この内装工事費には、椅子やテーブルなどの設置のほかに、壁面、床、照明などの工事も含まれます。

カフェのコンセプトによって、必要な家具は変わってくるでしょう。例えば、お客様が読める本を置くのであれば本棚、一時的に上着を預かるのであれば服を掛けておけるハンガーなどが必要です。

家具の中で一般的に、椅子やテーブルはカフェにとって必須なうえ、重要といえます。今回は、特にカフェに必要な椅子やテーブルに重点を置いて解説を続けます。

家具を買う前に準備すべきことは

家具を決める前に準備するべきことを確認しておきましょう。

◆コンセプト

カフェ開業にあたって、コンセプトや立地を決めたはずです。

どのようなお客様がターゲットであるのか、どのような雰囲気のカフェにしたいのかを再確認してみましょう。

ターゲット層の設定により、ゆったりくつろいでもらえる雰囲気にしたいのか、時間がないときでもちょっと寄れる雰囲気にしたいのかが決まってくるでしょう。

また、コンセプトから導き出されるデザインとして、ナチュラル系、アジアン系、和モダン系などがあります。これによって、選ぶ家具のデザインも絞れるでしょう。

◆集客・売り上げの計算

席数をいくつにするかによって、必要な家具の数とかかる費用は変わります。そしてカフェの席数を決めるには、レイアウトやデザインだけではなく、集客や売り上げの計算から導き出す必要があります。

月商100万円を目標とした例で考えてみましょう。

ひと月25日営業だとすると、100万円÷25日で、1日あたりの売り上げは4万円必要となります。

客単価1,000円とした場合、4万円÷1,000円で、40人の来客数が必要です。

仮に席数10とすると、40人÷10席で、1日に4回転すれば1日の売り上げ目標達成となります。

しかしこれは満席での計算となり、実際には4人掛けのテーブルを2人連れのお客様が使うこともあるため、全席埋まるとは限らないでしょう。

そこで、席数の7割埋まる前提で計算をし直します。

・10席×7割=7席

・40人÷7席=約5.7回転

これにより、1日の売り上げ目標を達成するには6回転以上させれば良いことが導き出されます。

この6回転が自店舗にとって無理な数値ではないかを確認し、もし難しいのであれば席数を増やす検討をしてみてください。

◆シミュレート

席数が決まったら、レイアウトをシミュレートしてみましょう。売り上げを増やすためとはいえ、席数が多すぎると動線が確保できないといった問題が起きてしまいます。

基本的にはメインの通路を確保し、客席と出入り口、客席とトイレ、客席と厨房などの間をスムーズに移動できるようにしましょう。

お客様とスタッフがすれ違うケースを想定することが理想的とされ、この場合、メイン通路は幅900~1200mm、テーブル間の距離は300mm以上が目安です。

決めた席数を店内に設置することをシミュレートし、無理がないかどうかを確認しましょう。

また、2名用のテーブルをベースにレイアウトしてみることがポイントです。これにより、4名での来店の際に、2名用のテーブルを2つ合わせて対応するといったアレンジが可能になります。

テーブル・椅子選びのポイントは

カフェにとって、どのようなテーブルと椅子を設置するのかは重要なことです。その理由と、選ぶポイントについて見ていきましょう。

◆テーブル・椅子が重要な理由

内装に工夫を凝らしたとしても、テーブルと椅子を合わないものにしてしまうと、お客様は違和感を覚え、カフェのイメージが良くないものになってしまいます。

逆に内装にそれほど手をかけなかったとしても、テーブルと椅子がセンスの良いものであれば、好感度は上がります。

つまり、カフェに設置するテーブルと椅子は、店のイメージを左右するといっても過言ではありません。

また、「くつろげるカフェ」というコンセプトとしてテーブルと椅子を選ぶか、回転数を上げることを優先するかで選ぶアイテムは変わってくるでしょう。

◆形、サイズ

丸いタイプのテーブルはおしゃれなイメージがありますが、スペースを無駄なく使いたいのであれば四角いテーブルのほうがおすすめです。

カフェで一般的に使われている最小テーブルサイズは500×500mmであり、このサイズはドリンクがメインであれば十分といえるでしょう。

推奨の基本サイズは600×750mmとされているので、店内のスペースに合わせて選ぶことが大切です。

◆高さ

最適な座り心地を目指すため、提供メニューやコンセプトに合わせてテーブルの高さにも気を配りましょう。

ドリンクメニューがメインであれば高さ500~600mm、お食事メニューがメインなら700~720mmが推奨されています。

また、食事がとりやすい椅子としては、しっかりとしていて沈み込みが少ないものが良いでしょう。ドリンクを飲みながらリラックスしてもらいたい場合は、座り心地が柔らかいソファがおすすめです。

◆材質

椅子とテーブルの材質にも注目してみましょう。

一般的にカフェで使われる材質として、高価なものから順に、むく材、練付合板、アルミ天板、メラミン化粧版があります。

メラミン化粧版のアイテムはコストをかけずに揃えられるのが魅力ですが、チープなイメージを与えてしまうことに注意が必要です。

また、高価なもので揃えてしまうと、メンテナンスに手間がかかるといったことも起こります。

カフェによってコンセプトもさまざまなため何が良いとは一概には言い切れませんが、諸々を考慮に入れ、自店舗で使うのに合う材質を選ぶことが大切といえるでしょう。

◆映え席

カフェのコンセプトを象徴するような「映え席」を設置する工夫も試みてみましょう。

「あのカフェに行ったら、あの席に座りたい」と思ってもらえるような、SNS映えする席です。

撮影した写真がSNSにアップされれば店の宣伝にもなり、空間の演出や話題作りにもなるでしょう。

家具にかかる費用

カフェの家具にかかる費用の目安を見ていきましょう。

◆内装工事費の目安

家具の購入費は内装工事費の一部となります。

前述したとおり、内装工事費の目安は小規模から中規模カフェでは、1坪あたり40万円前後です。また、グレードの高いカフェになると1坪あたり40~60万円、木造の建築1棟のカフェでは60~80万円を目安と考えれば良いでしょう。

◆テーブルと椅子費用の目安

家具を揃えるために必要な費用は、どこで買うか、誰に頼むのかによって大きく変わります。

例えば、テーブルと椅子を専門のリサイクルショップで購入するなら、中古1セット7万円程度でしょう。新品の場合は、倍程度かかるのが相場です。

中古の同じセットを10席分揃えるとなれば、単純計算で70万円かかります。

言ってみれば数十万するソファをいくつか購入するだけで、100万円ほどになってしまうのです。

また、テーブルと椅子以外の家具で何を揃えるかは、カフェのコンセプトによって異なります。例えばディスプレイ用の棚、お客様が自由に読めるマガジンを入れるブックケースなどが挙げられます。

自店舗に何が必要かを考え、ピックアップしておくと良いでしょう。

◆費用を安く抑えるには

内装工事費をかけず、とにかくコーヒーの味にこだわるという考え方もあれば、ゆったりとくつろいでもらえるように良い家具を揃えるという考え方もあります。

費用はかかってしまいますが、オリジナルの家具をオーダーするという方法もあります。既製品とは違い、使い勝手や満足感は格段に高くなるでしょう。

一方、安く抑えるためには、中古やネットオークションを利用する、あるいは自分で作るという方法がおすすめです。棚やディスプレイ台などは、簡単にDIYできる場合もあります。

ただし、手間がかかるようであれば、業者に頼むか購入してしまったほうが、結果的に安上がりなこともあるでしょう。

家具を揃えるにはどこで買う?

家具を揃えるには、どこで買えるのかを確認しましょう。

◆内装工事で依頼する

内装工事を請け負う業者は、一般的に家具の設置も行えます。

しかし、手数料が加算されることや家具の設置なら自分でもできるため、一緒に依頼せず、自分で選ぶほうが良いという考え方もあるでしょう。また、業者に家具屋を紹介してもらうという手もあります。

それでも一緒に依頼したほうが、トータルコーディネートがしやすい面も見逃せません。また、業者の中にはインテリアコーディネーターが在籍していることもあり、プロの意見を取り入れられる可能性もあるでしょう。

◆ウェブショップ

インターネットで検索すると、中古から新品までさまざまな家具が出てきます。

ウェブショップであれば、業者に依頼するよりもリーズナブルに家具を購入することができるでしょう。購入前に実物を見ることができないデメリットがあるため、良く検討のうえ、口コミの評判が良いショップを選ぶことがポイントです。

◆飲食店用家具専門店

飲食店用の家具を専門に扱っている業者をピックアップして、ショールームがあれば足を運んでみましょう。実物を見て、購入できることで安心できます。

また、複数の店から見積もりを取り、比較検討して購入を決めるようにするのが良策です。

カフェの家具にかかる費用はコンセプト次第

カフェの家具費用は、内装工事費の一部となります。

家具として何を揃えるかは、コンセプトによって異なります。また、カフェに必須の家具であるテーブルと椅子の費用は、席数によって大きく変わってくるでしょう。

席数の決定は、売り上げ目標から導き出すことが必要です。テーブルと椅子は店の雰囲気に影響するため、慎重に検討しましょう。

コストを安く抑えるには、中古を探したりDIYしたりといった方法がおすすめです。

コスト面も検討しつつ、コンセプトに合う家具選びをしましょう。

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