カフェ経営を成功させたい人が取っておくべき資格とは?
せっかくカフェを経営するなら、軌道に乗せて成功させたいところです。そのために取っておくと役立つ資格などはあるのでしょうか。
ここでは、カフェを経営する際に取るべき資格のほか、開業後や経営を成功させるために取っておくとよい資格などについて解説しています。カフェの経営を成功させるための対策などについても紹介していますので、カフェ開業からスムーズに経営を成功へ導く際の参考としてお役立てください。
カフェの経営は、開業の申請時に必要な資格を除けば、その他特別な資格取得の必要はなく、基本的には誰でも経営することができます。開業の申請手続き時に必要な資格についても、講習を受講することで取得できる資格となっており、カフェに関する深い知識や経験がなくても、開業することが可能です。
目次
カフェ経営にはどんな資格が必要?
とはいえ、全く何も知らない状態よりも、カフェの開業や経営に役立つ資格なら取っておいて損はありません。また、意外な資格がカフェ経営に役立つ場合もあるのです。
カフェ経営に関する資格には「開業時に取るべき資格」と「開業時に持っているとよい資格」、「開業後の経営に関する資格」の3つに大きく分けることができます。
それぞれについて、以下で更に詳しく見ていきましょう。
開業時に取るべき資格
カフェ開業時に取るべき資格は以下の通りです。
食品衛生責任者
カフェを含む飲食店の営業許可を取る際に、取得が必須となる資格です。資格に有効期限はなく、一度取得すればずっと使用できるため、将来的にカフェや飲食店の開業を検討しているなら、取っておいて損はない資格です。
食品衛生責任者の資格を取得するには、各地域にある食品衛生協会などで講習を受ける必要があります。講習を受ければ取得できる資格で、難易度は高くありません。
ただし、講習は頻繁に実施されているわけではないため、すぐに受講できない場合があるので注意が必要です。カフェ開業の準備を進めてから食品衛生責任者の資格を取得しようとしても、予約がいっぱいで受講できずに開業が遅れてしまった、という事態にならないようにしましょう。
なお、栄養士など食品衛生責任者の資格要件を満たしているとみなされる資格を持っている場合には、受講しなくても開業届を申請することが可能です。
防火管理者
収容人数が30人を超える規模のカフェを開業する際には、食品衛生責任者と併せて防火管理者の資格も取得が必要です。
防火管理者の資格は、各都道府県の防災協会、消防署(消防庁)などで実施している講習を受講することで取得できます。実施前に事前申し込みを行いますが、定員に達した場合は申し込めなくなるため、食品衛生責任者と同様に早めの取得がおすすめです。
防火管理者には甲と乙の2種類があり、飲食店の開業ではそれぞれ以下のように分けられます。
- 甲種防火管理:収容人数30名以上かつ延べ面積300m2以上
- 乙種防火管理:延べ面積300m2未満
基本的には、収容人数30人未満のカフェであれば、防火管理者の資格は必要ありません。ただし、物件がテナントビル内にある場合は、建物全体での収容人数でカウントされるため注意が必要です。
また、収容人数が30名未満であっても、複数のスタッフをシフトで回しているような場合、席数とスタッフ全員の合計が30名を超えると防火管理者の設置が必要となります。
契約した物件の開業に防火管理者の資格が必要かどうか不明な場合は、最寄りの消防署などへ確認してみるとよいでしょう。
カフェ開業時に持っておくとよい資格
次に、必須ではないもののカフェ開業時に持っておくとよい資格について解説します。
調理師
調理師の免許がなくても、カフェで飲食を提供することは可能です。そのためカフェ開業時に必須の資格ではありません。しかし、調理師免許を持っていることで、食品衛生責任者の資格要件を満たしているとみなされるため、講習を受講する必要がなくなるメリットがあります。
調理師同様に、食品衛生責任者の資格取得が免除される資格としては、ほかに栄養士や製菓衛生師、薬剤師など、さまざまな資格があります。
酒類販売業免許
酒類販売業免許がなくても、店内でアルコールを提供することは可能です。しかし、もしもテイクアウトでお酒を提供する予定がある場合は、酒類販売業の免許を取得する必要があります。
なお、お昼はカフェ、夜はバーとしても経営したいという場合には、営業時間に注意が必要です。深夜0時を越えてバー営業をする場合、深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要となります。
また、店内で飲み残したボトルの持ち帰りなどもテイクアウト販売とみなされるため注意しましょう。
JBAバリスタライセンス
エスプレッソなど、コーヒーにこだわったカフェを開きたい場合に取っておくとよい資格です。JBAバリスタライセンスは、JBA(日本バリスタ協会)主催のバリスタに関する資格で、日本スペシャルティコーヒー協会主催のコーヒーマイスターと並び、知名度の高いコーヒー系の資格となります。
なお、コーヒー系の資格に国家資格はなく、全て民間の資格となり、JBAバリスタライセンスやコーヒーマイスター以外にも、さまざまな資格が存在しています。
いずれもカフェの開業に必須の資格ではないものの、コーヒーに関する専門的な知識があることをアピールできるため、勉強も兼ねてスクールへ通ってみるのもよいでしょう。
キーコーヒーでは、コーヒーの知識をわかりやすく身に付けられるコーヒーセミナーを開催しています。
ビギナーからプロ向けまで、毎月スケジュールが公開されていますので、気軽にチャレンジしてみましょう。
その他
上記で挙げた資格のほか、カフェのコンセプトによっては、以下のような資格も持っておくと、こだわりを伝えるために役立つでしょう。
マクロビ系の資格:マクロビオティックマイスターやマクロビオティックセラピストなど、マクロビ系の民間資格です。マクロビオティックとは、安全で健康的な食生活を叶えるための食事療法の1つです。「食材を丸ごと食べる」「その土地のものを食べる」という原則のもと、食材の選定や調理、職の提案などを行います。カフェでマクロビメニューを加えたい場合に取っておくとよいでしょう。
フード系の資格:フード系の民間資格は、マクロビ以外にもたくさんあります。野菜ソムリエやフードコーディネーター、アクアマエストロなど、他店との差別化を図りたい場合に1つ取得してみるのもおすすめです。
カフェ経営を成功させるための資格
カフェの経営に関わる部分で取っておくとよい資格には以下のようなものがあります。
カフェオーナー経営士
経営士と言うと、日本経営士協会主催の資格が代表的ですが、経営コンサルタントを目指す際の資格であり、難易度の高いものとなっています。
カフェの経営を成功させたい人向けには、日本安全食料料理協会主催の民間資格「カフェオーナー経営士」がおすすめです。
カフェオーナー経営士は、コーヒーの知識に加え、マーケティング戦略や内装、設備に関する知識のほか、カフェの企画力などを身に付け、試験に合格することで取得できます。
学習は通信講座や独学でも可能です。在宅試験となっているため、働きながら資格取得にもチャレンジできます。
カフェオーナー経営士の資格取得によってカフェ経営の基礎が身に付くだけでなく、カフェ開業に関する講師として活躍することもできるでしょう。
簿記
カフェに限らず、個人事業主や会社を設立して確定申告をする場合、簿記の知識はあって損はないでしょう。
店舗経営で帳簿を作成する際に理解がスムーズになるほか、税理士へ依頼する際にも、帳簿に関する基礎知識があると相談がしやすくなります。
社労士
単独でカフェを経営する場合を除き、スタッフを雇用する予定がある場合には、社労士の資格があるとよいでしょう。労働保険や社会保険などの申請がスムーズにできるほか、雇用に関する法律を学ぶことで、コンプライアンスを高めることも可能です。
カフェの経営を成功させるには?
カフェの経営を成功させるには、以下のような方法も試してみるとよいでしょう。
実際に働いてみる
カフェ経営に関する座学も有益ですが、百聞は一見に如かずという通り、実際に働いてみることで見えることはたくさんあります。
可能であれば、自身で開業する前に、カフェや喫茶店で実際に勤務して経験を積むことをおすすめします。
予算に合った規模で開業する
やりたいカフェのイメージやコンセプトがあっても、軌道に乗るまで予算的にはあまり無理をしない方がよいでしょう。開業後の運転資金も考え、最初は小規模からのスタートがおすすめです。設備投資や収容人数、立地も含めて、無理のないプランを立てるようにしましょう。
パッケージカフェから始めてみる
「初めてのカフェ経営で成功するか不安がある」「予算的にあまり無理はできないが成功させたい」といった悩みや不安がある場合は、KEY’S CAFEのパッケージカフェからスタートしてみるのも1つの方法です。
KEY’S CAFÉは、コーヒーの大手老舗「キーコーヒー」が運営しているセルフスタイルのパッケージカフェで、プロのノウハウを活かしてスムーズにカフェ開業を成功へと導きます。
カジュアルスタイルながらこだわりのコーヒーを提供できるうえ、加盟金やロイヤリティがかからないのも魅力の1つ。物件契約から店舗設計、従業員トレーニングに加え、開業後のアフターフォローも受けられるため、全て自力で開業するよりも遥かに安定したカフェ経営が実現できるでしょう。
カフェ経営の先を見据えて資格を取得しよう
カフェの経営は、営業許可申請を行う際に必要な資格を除いては、特に難しい資格を取ることなく、誰でも開業することが可能です。とはいえ、他店との差別化やこだわりをアピールするために、バリスタやフード関連の資格などは取っておくとよい場合があります。
そのほか、開業後のカフェ経営を安定させ、軌道に乗せるために、簿記関連やカフェオーナー経営士などの資格を取っておくのもよいでしょう。
初めての経営に不安がある場合は、パッケージカフェから始めるのも1つの方法です。予算の範囲内で無理のない計画を立て、スタッフ雇用の有無なども含めて、カフェ経営を成功させる未来を見据えた資格取得を目指しましょう。
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