コーヒーという情熱

2025年の飲食トレンドを予測!注目のメニューやコンセプトを紹介

2025.03.24

運営ノウハウ

その他

これから飲食店の開業を目指す際には、最新の飲食トレンドを把握しておくことが大切です。既に店舗を開業している場合も、メニュー開発やリニューアルを検討する際にトレンドを押さえることで成功しやすくなります。
ここでは、近年の飲食業界における動向や2025年注目のメニュー、コンセプトなどについてご紹介しています。

2025年注目の飲食業界動向は?

2024年から2025年にかけての飲食業界でのトレンドと、2025年以降もさらに注目が予想される動向について見ていきましょう。

AIやロボットの導入

慢性的な人手不足の解消や、インバウンド需要の復活による多言語対応のニーズなどから、飲食業界におけるロボットの活用は大きく推進されてきました。


大手チェーン店などではホール接客でのロボット導入が珍しくなくなりつつあり、今後もこの傾向は強くなると予想されます。


ホール接客だけでなく、今後は調理の現場でもロボット導入が検討されており、更なる人手不足の解消や均一なクオリティでのメニュー提供、調理時間や研修期間の短縮による業務効率化なども進むでしょう。


また、2025年以降はAIの活用も進むと予想されています。具体的には、既に浸透しているテーブルオーダーやモバイルオーダーなどで、AIが過去の注文履歴からおすすめを分析して顧客へ提案するといった活用法が進んでいくでしょう。

VRの活用

飲食業界でのVRの活用も、注目するべき動向の1つです。VRとは”Virtual Reality”の略称で、日本語では「仮想現実」と訳されます。VRはコンピューターによって作られた仮想空間やプロジェクションマッピングなど、疑似的な世界を体験できる仕組み全般のことをさすのが一般的です。


飲食業界におけるVRの活用例としては、テーブル席でプロジェクションマッピングを行い、お皿の上に小人や妖精が登場して踊るなど、異世界で食事をしているかのような仕掛けなどが挙げられます。


ただ食事を楽しむだけでなく、エンターテイメント性のある飲食体験を提供する試みが進められると予測されています。

トレーサビリティの強化

トレーサビリティ(追跡可能性)とは、原材料の生産や調達方法について追跡できる仕組みのことで、英語で「追跡」を意味する”Trace(トレース)”と「能力」を意味する”Ability(アビリティ)”が組み合わさった造語の1つです。


飲食業界において、トレーサビリティの推進がいち早く進められた食材としてコーヒー豆が挙げられます。スペシャルティコーヒーの評価基準にトレーサビリティは必須となっており、コーヒー農園の栽培環境や流通経路がしっかりと追跡できることが求められています。


食材のトレーサビリティが強化されることで安心して口にすることができるほか、生産地や生産者の情報が詳しくわかることで、1つひとつの食材にかけられている手間や情熱が感じられるというメリットもあるのです。


飲食業界では、メニューに使用される食材や製品に関して、コーヒー豆以外の食材についても今後トレーサビリティが強化される傾向にあると予測されます。

多様なニーズへの対応

2024年は日本国内のインバウンド需要が大きく伸び、コロナ前の水準を超え過去最高となりました。


コロナ前は欧米や中国からの訪日外国人が多い印象でしたが、近年ではさまざまな国からの観光客が増え、多様な文化や宗教を持つ外国人が飲食店を訪れる機会も増えてきています。
ヴィーガン食やハラルメニューといった幅広い食文化に対応したメニューの開発は、2024年に続き注目が予想されます。


インバウンド需要による「和テイスト」なコンセプト、アジアミックスの最新トレンドや昭和・大正レトロなど、和風のコンセプトも多様化、細分化が進むでしょう。

2025年注目のメニューを紹介!

ここでは、レシピ動画配信サービス「DELISH KITCHEN」が2024年11月に発表したデータを元に、2024年のトレンドから2025年に注目したいメニューについてご紹介します。
 
参照:DELISH KITCHEN 「2024年食トレンドランキング&2025年の流行予測まとめ」

ドバイチョコレート

SNSで人気となり、現在も入手困難であるドバイチョコレート。カダイフと呼ばれる細い麺のようなスナックとピスタチオペーストがたっぷり入ったドバイ発祥のチョコレートで、韓国で人気に火が付き、SNSで広まって話題となりました。


2024年から、ドバイチョコレートをメニューに取り入れる国内店舗も少しずつ出てきており、2025年も引き続きカフェやレストランのデザートメニューとして多く取り入れられる可能性があります。


板チョコ形状のドバイチョコレートだけでなく「ドバイチョコパフェ」「ドバイチョコアイス」といったアレンジメニューなども注目されています。

ライスペーパーを使ったメニュー

2023年頃から流行の兆しがあったライスペーパーを使ったメニューは、2025年も引き続き流行が予想されます。


焼きそばやクロワッサン、炒飯やたこ焼きなど、ライスペーパーを使って何でも包むことができるため、活用しやすい点が長く流行している要因の1つとなっているようです。


パスタやアイスクリームなどもライスペーパーに包めば手に持って食べられる点や、中身が透けて見えSNS映えする点など、今後も人気は継続すると予想されます。

食感が楽しいメニュー

「シャリシャリともちもち」「カリカリとふんわり」など、対比する食感が新鮮なメニューも人気が出やすくなっています。


楽しい食感メニューの開発例としては「お餅とキャンディ」などスタンダードな2つのお菓子をマリアージュしたり「揚げる+キャラメリゼする」など、プラスアルファで食感を変えたりする方法などが挙げられます。
 
食感だけでなく、味覚のマリアージュも人気が出やすいでしょう。タロイモケーキや月餅、肉松小貝など、甘じょっぱいメニューが豊富な台湾や中華スイーツもチェックしてみましょう。

2025年注目のコンセプト

同じくDELISH KITCHENのデータなどを元に、2025年注目のコンセプトをご紹介します。

ネオ和食カフェ・レストラン

2025年は万博開催を受け、日本の「和」な雰囲気を楽しむことを目的とした外国人観光客が全国的に増加すると予測されます。


「ちらし寿司と肉じゃがのプレート」「こんにゃくやお餅を使ったヴィーガンしゃぶしゃぶ」など、従来の日本食にはなかったメニューや、インバウンドのニーズに対応した新しいスタイルの和カフェ、レストランなどが注目されやすくなるでしょう。

VRやロボットなど、電脳都市としての日本をコンセプトにしたお店もおすすめです。

小規模専門店

2024年に続き、2025年も小さな間取りで1つのメニューに特化した「専門店」が注目されるでしょう。


小さな間取りでメニューを絞って提供するスタイルは初期費用や維持費も抑えやすいうえ、メニュー開発や調理の技術を習得する期間も大幅に短縮することができます。


「自家焙煎にこだわったコーヒー豆販売店」「カスタムおにぎり専門店」など、トレンドにプラスしたアイデアで魅力的な専門店をオープンしてみましょう。

健康や美容を意識した飲食店

近年の健康志向や、体の中から美しくなる考え方が浸透してきていることから、健康や美容を意識したメニューを提供する飲食店にも要注目です。


糖質オフ食材やビタミン、食物繊維、たんぱく質などバランスの良いメニューが豊富な飲食店のほか、高齢者用のとろみ食、離乳食カフェといった世代ごとに対応するメニューなどもニーズが見込まれます。


「ヴィーガンのトレーニング食」や「オーガニック飲み会」など、複合したコンセプトで差別化を図る動きも増えていくと予想されます。

2025年のトレンドを掴むポイント

2025年のトレンドを掴む際のポイントについてご紹介します。

SNSはこまめにチェックする

近年の流行はSNSから火がつくことが多いため、常に投稿をチェックすることが大切です。流行しているターゲットの年代や自店のコンセプトにマッチしているかといった点もチェックしつつ取り入れていくようにするとよいでしょう。


「〇〇エリア スイーツ」など、近年は検索したりチェックした投稿をAIが分析し、興味を持ちそうな投稿をおすすめに優先して配信するシステムが浸透しつつあります。

幅広いトレンドを把握するには、ファッションや美容など、飲食業界以外にもアンテナを伸ばすようにするとよいでしょう。

実際の店舗へ行ってみる

SNSでは人気のように見えても、実際の店舗で満足できる体験が得られるのかどうかは、実際に足を運んでみなければわからないことも多いものです。


気になるお店や人気店は可能な限り訪問し、店内の雰囲気や食事を体験してみましょう。人気の理由や魅力、改善点などを体感することで、自身の店舗へ反映しやすくなります。

2025年を予測するには2024年のトレンドを知ろう

未来の動向を予想するためには、直近の動向や流れを掴み、方向性を知ることが大切となります。2024年のトレンドをチェックして、2025年のトレンド予測に役立ててみましょう。
 
▶関連記事: 『2024年の飲食トレンドを予測!注目のメニューやコンセプトを紹介』

最新のトレンドを予測してメニューやコンセプト作りに活用しよう

2025年の最新トレンドは「万博開催」「インバウンド需要」「AIロボットの導入」「ニーズの多様化、細分化」といったキーワードを切り口に、SNSの投稿などもチェックしつつ予測することが大切です。


人気店に足を運んだり、飲食業界以外のトレンドからも広く情報収集しつつ、魅力的なメニューやコンセプト作りに活用していきましょう。
 
▶関連記事: 『個人店や小さな飲食店でのメニュー作成のポイントを解説』

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